マイクロソフトは、Windows 2000 ServerまたはWindows Server 2003において、Microsoft FrontPage Server Extensions 2002がインストールされている場合、Office XP SP-3の適用時に「ファイルは Windows によって保護されているため更新できません」というエラー・メッセージを表示してインストールが停止してしまう不具合があることを明らかにしました。

　不具合が発生した場合、エラー・メッセージが表示されているダイアログ・ボックスの［OK］ボタンをクリックすると、Office XP SP-3のインストールが再開され、正常に完了します。

詳細：
　この不具合は、Windows 2000 ServerとWindows Server 2003に実装されているWindowsファイル保護（WFP）機能によってFrontPage Server Extensions 2002が利用するファイル（以下のフォルダ）が保護されているために発生します。

　このフォルダには、Office XP SP-3で更新されるファイルが含まれているため、WFP機能によってファイルの置き換えがチェックされます。通常、サービスパックや修正プログラムでは、WFP機能がエラーを表示することはありません（ファイル署名などをチェックして、正しくファイルの置き換えを行います）。エラー・メッセージが表示されることから、Office XP SP-3のファイル署名などに不具合があることが推測されます。

　Office XP SP-3のサイレント・インストール・モードを利用することでも不具合を回避することが可能です。不具合の発生が予想される環境にOffice XP SP-3を適用する場合は、サイレント・インストール・モードを利用してください。サイレント・インストール・モードは、管理者向けセットアップ用のOffice XP SP-3を解凍してMAINSP3ff.mspというファイルを展開してから、［スタート］メニューから［ファイル名を指定して実行］を選択し、［名前］ボックスに以下のコマンドを入力して、［OK］をクリックします（/qnがサイレント・インストールのオプションです）。

　マイクロソフトは、2004年3月12日に提供を開始したOffice XP Service Pack 3（SP-3）に含まれる各アプリケーション向けの修正一覧を公開しました。これまでもPowerPoint 2002とPublisher 2002については、「サポート技術情報：832671（Microsoft Office XP Service Pack 3について）」において、含まれる修正一覧が記載されていました。しかしそのほかのアプリケーションについては、日本語版のサポート技術情報が提供されておらず、修正一覧について明らかになっていませんでした。各アプリケーションの修正一覧については、以下のサポート技術情報を参照してください。

・サポート技術情報 836036（Office XP Service Pack 3で修正されたWord 2002の問題）：
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;836036

・サポート技術情報 836031（Office XP Service Pack 3で修正されたExcel 2002の問題）：
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;836031

・サポート技術情報 836033（Office XP Service Pack 3で修正されたOutlook 2002の問題）：
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;836033

・サポート技術情報 836030（Office XP Service Pack 3で修正されたAccess 2002の問題）：
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;836030

・サポート技術情報 836032（Office XP Service Pack 3で修正されたFrontPage 2002の問題）：
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;836032

・サポート技術情報 832671（Microsoft Office XP Service Pack 3について）：
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;832671

詳細：
　Office XP SP-3では、これまでリリースされたセキュリティに関する修正のほか、多くの不具合も解消されています。その中には、不具合を解消する修正プログラムが個別に提供されていないものも含まれています。Office XP SP-3を適用することで、不具合が解消される可能性があります。

　ただし、Office XP SP-3では多くのファイルが置き換えられることもあり、すでにOffice XP SP-3に起因するいくつかの不具合も報告されています。業務アプリケーションのフロントエンドとしてOfficeを利用しているなどの場合、不具合の発生によって業務に重大な影響を及ぼす可能性もあります。事前に検証を十分に実施した上で適用作業を行ってください。

・HotFix Report（2004/03/17日付の不具合／追加情報）：
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2004/news04-0317.html