■適用テストの結果
DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。
プラットフォーム
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適用テスト結果
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Windows 2000 Professional SP4+Office 2000 Standard SP3 |
○
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Windows 2000 Professional SP4+Office XP Professional
SP3 |
○
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Windows 2000 Server SP4+Office 2000 Premium SP3 |
○
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Windows 2000 Server SP4+Office XP Personal SP3 |
○
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Windows 2000 Advanced Server SP4+Office XP Professional with FrontPage
SP3 |
○
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Windows XP Professional SP1+Office XP Professional
with FrontPage SP3 |
○
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Windows XP Professional SP1a+Office 2000 Personal SP3 |
○
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Windows XP Professional SP2+Office 2000 Premium
SP3 |
○
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Windows XP Professional SP2+Office XP Standard Enterprise SP3 |
○
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Windows Server 2003, Standard Edition+Office
XP Professional with FrontPage SP3 |
○
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Windows Server 2003, Standard Edition SP1+Office 2000 Premium
SP3 |
○
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Windows Server 2003, Enterprise Edition+Office
2000 Professional SP3 |
○
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Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1+Office XP Professional
Enterprise SP3 |
○
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■事前にサービスパックのインストールが必須
MS05-035の修正プログラムを適用するには、事前にOfficeのサービスパックのインストールが必要となる。Word 2000はOffice 2000
SP3、Word 2002はOffice XP SP3の環境でのみ適用が可能だ。このうちWord 2002を含むOffice XPの修正プログラムは、従来は管理者用(フルファイル版)修正プログラムならOffice
XP SP2の環境にも適用可能だったが、今回からOffice XP SP3が必須になってしまった。Office XP SP2の環境がまだ残っている場合は、早急にOffice
XP SP3の展開を始めることをお勧めする。
■クライアント用修正プログラムではインストールCDが必要になる
MS05-035の修正プログラムは、クライアント用(バイナリ版)と管理者用(フルファイル版)という2種類の形式で提供されている。このうちクライアント用修正プログラム(ファイル名が「office****-kb******-client-jpn.exe」のもの)では、適用時にOfficeのインストールCDが要求されるので注意してほしい。
一方、管理者用修正プログラム(ファイル名が「office****-kb******-fullfile-jpn.exe」のもの)を適用する場合は、インストールCDが要求されなくなる(Officeを構成するファイルが壊れている場合などはインストールCDが要求される)。企業のクライアントに大量に展開する場合は、ファイル・サイズが大きくなるが、管理者用修正プログラムを利用した方が作業は容易になるだろう。
Office Updateを利用する場合は、未適用の修正プログラムがリストアップされたページの右上にある「オプション」というリンクをクリックすると、クライアント用と管理者用のどちらを適用するか選択できる。ここで「サイズの大きいアップデート用」を選べば、インストールCDが要求されない(可能性の高い)管理者用修正プログラムを適用できる。
■Microsoft UpdateはWord 2000をサポートしない
Microsoft UpdateはOffice 2000をサポートしていないため、Word 2000は検知されず、MS05-035の修正プログラムが表示されないことに注意する必要がある。Word
2000を利用している場合は、従来と同様、Office Updateを実行するか、ダウンロード・センターから修正プログラムを入手して適用する必要がある。
■Word 2003にMS05-035の脆弱性はない
Word 2003やWord 2003 Viewerは、MS05-035で説明されている脆弱性の影響は受けないとのことだ。
■MBSA 2.0の結果
Word 2002向けのMS05-035の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能だ。「Word 2002 セキュリティ更新プログラム
(KB895589)」が表示される。一方、MBSA 2.0ではOffice 2000をサポートしていない。そのため、Word 2000向けのMS05-035の修正プログラムが正しく適用されているかどうかをMBSA
2.0で確認することはできない。MBSA 1.21ではOffice 2000もサポートされているため確認可能で、「Officeのアップデート」の「結果の詳細情報」に「Word
2000 セキュリティ更新プログラム (KB895333)」が表示される。なおMBSA 1.21の場合、Office製品はMBSAをローカルで実行した場合のみ検出可能である(リモート・コンピュータの検出はできない)。
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