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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:
2005/10/14日版
 
【登録日】2005/10/14
【更新日】2005/10/14
詳細
HFR BBS会議室
 
深刻度
  1(緊急)
  2(重要)
3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
あり
対策
早期適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS05-044(日本)
MS05-044(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
なし
脆弱性識別番号
MS05-44/905495
Windows FTPクライアントのファイル名処理の脆弱性により、ファイルの転送場所が改ざんされる危険性
(Windows FTP クライアントの脆弱性により、ファイルの転送場所が改ざんされる)

緊急対応度:適用作業の早期開始

危険性 脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用

 Windows FTPクライアントがFTPサーバから受信したファイル名を適切に処理しない脆弱性により、ユーザーが意図しないフォルダにファイルが転送される危険性がある。例えば、[スタートアップ]フォルダに実行可能なファイルが保存されると、次回ユーザーがログオンしたときに、転送されたファイルが自動的に実行されてしまう。アドウェアやスパイウェアなどのインストールに悪用されることが懸念される脆弱性だ。

 攻撃は、ファイル名を細工したファイルを、ユーザーにFTPでダウンロードするように仕向けることで実行される。フリーソフトウェアのダウンロードに偽装して、スパイウェアなどをユーザーのコンピュータの[スタートアップ]フォルダに転送するといった攻撃が考えられる。

 この脆弱性に関する情報は、すでに広く公開されており、実証コードも広く公開されていることから、悪用される危険性が高まっている。深刻度は「3(警告)」となっているものの、早期に修正プログラムを適用した方がよい。

 

概要

 Windows FTPクライアントのファイル名処理に脆弱性が存在し、フォルダ・パスを含むようにファイル名を細工したファイルが、ユーザーが指定した保存先と異なるフォルダに転送される。FTPサーバから、ユーザーが細工されたファイルを転送するように操作しなければ、脆弱性が悪用されることはない。しかし有名なフリーソフトウェアなどに偽装されると、気付かないうちに脆弱性が悪用されてしまう危険性もある。

 この脆弱性自体は、コードを実行するものではないが、プログラムが[スタートアップ]フォルダに転送されたり、Windows標準のアプレット(電卓やメモ帳など)に上書きされたりすると、次回ログオン時やアプレット起動時にコードが実行されてしまうため、任意のコードが実行される脆弱性と同様に危険な脆弱性である。

・FrSIRT( Microsoft Windows FTP Client File Transfer Location Tampering Exploit):
http://www.frsirt.com/exploits/20051013.ms05-044.c.php

 

対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4+IE 6 SP1
Windows XP Windows XP SP1/SP1a
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP未適用
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4+IE 6 SP1
Windows 2000 Server SP4+IE 6 SP1
Windows 2000 Advanced Server SP4+IE 6 SP1
Windows XP Professional SP1
Windows XP Professional SP1a
Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用

■Windows 2000 SP4はInternet Explorer 6 SP1のみ対象
 Windows 2000 SP4はInternet Explorer(IE) 6 SP1がインストールされている環境のみ脆弱性の対象としており、Internet Explorer 5.01 SP4は対象外である。しかしWindows 2000 SP4+IE 5.5 SP2(現在はサポート対象外)でも、同じファイル・バージョンのmsieftp.dllが含まれている。Windows 2000 SP4でIE 5.5 SP2を利用している場合は、至急、IE 6 SP1へアップグレード後、修正プログラムを適用した方がよい。

■MBSA 2.0の結果
 修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能だ。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新」の「結果の詳細情報」に、「Windows 2000 用 Internet Explorer 6 Service Pack 1 のセキュリティ更新プログラム (KB905495)」または「Windows {XP/Server 2003} 用セキュリティ更新プログラム (KB905414)」が表示される。参考までにMBSA 1.21では「ネットワーク接続マネージャの脆弱性により、サービス拒否が起こる (905414)」が表示される。

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows 2000 SP4+IE 6 SP1 Windows 2000 Service Pack 4 用 Internet Explorer 6 Service Pack 1 のセキュリティ更新プログラム (KB905495)
Windows XP SP1/SP1a Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB905495)
Windows Server 2003 SP未適用 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB905495)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルが修正プログラムによって更新される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4+IE 6 SP1
ファイル名 日付 バージョン サイズ
IE6.0sp1-KB905495-Windows2000-x86-JPN.exe 2005/08/06 6.1.22.4
568,584
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\system32\
msieftp.dll 2005/08/05 5.50.4956.500
248,592
Microsoft Internet Explorer FTP Folder Shell Extension
 
Windows XP SP1/SP1a:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB905495-x86-JPN.exe 2005/08/26 1.0.0.0
573,168
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(sp1qfe)
%SystemRoot%\system32\
msieftp.dll 2005/08/06 6.0.2800.1724
225,280
Microsoft Internet Explorer FTP Folder Shell Extension
 
Windows Server 2003 SP未適用:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB905495-x86-JPN.exe 2005/08/06 1.0.0.0
586,992
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(rtmgdr/rtmqfe)
%SystemRoot%\system32\
msieftp.dll 2005/08/06 6.0.3790.383
230,912
Microsoft Internet Explorer FTP Folder Shell Extension
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

Windows 2000 SP4+IE 6 SP1
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Internet Explorer 6\SP1\KB905495-IE6SP1-20050805.184113\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows XP SP1/SP1a:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP2\KB905495\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows Server 2003 SP未適用:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP1\KB905495\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 

予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
IE6.0sp1-KB905495-Windows2000-x86-JPN.exe
(Windows 2000 SP4+IE 6 SP1)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsXP-KB905495-x86-JPN.exe
(Windows XP SP1/SP1a)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsServer2003-KB905495-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP未適用)
18分 27分 52分 1時間34分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 

UpdateEXPERT上の表示

Windows 2000 SP4+IE 6 SP1
[展開ビュー]−[IE]タブに「名前:IE6.0sp1-KB905495-Windows2000-x86-JPN.exe」で登録

・Windows XP SP1/SP1a:
[展開ビュー]−[IE]タブに「名前:WindowsXP-KB905495-x86-JPN.exe」で登録

・Windows Server 2003 SP未適用:
UpdateEXPERT 5.1:サポート対象外
UpdateEXPERT 6.1:[展開ビュー]−[IE]タブに「名前:WindowsServer2003-KB905495-x86-JPN.exe」で登録

 

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