MS06-023/917344 |
JScriptのメモリ破損の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性 |
(Microsoft JScript の脆弱性により、リモートでコードが実行される) |
対応の緊急性:至急適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]
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危険性 |
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脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。 |
可能性のある攻撃
攻撃手法
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脆弱性の影響
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リモート攻撃 |
ウイルス/ワーム |
電子メール添付 |
Webサイトへの誘導 |
コードの実行 |
権限の昇格 |
情報の漏えい |
サービス拒否 |
なりすまし |
○
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○
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○
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JScript(ECMA 262規格仕様の言語としてMicrosoftが実装したスクリプト言語)にメモリ破損の脆弱性が存在し、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。細工されたJScriptファイルを含むWebページを開くと、攻撃が実行される。最悪の場合、コンピュータの制御が完全に奪われる可能性がある。
マイクロソフトによれば、MS06-023の脆弱性は非公開で報告されたとしており、実証コードや攻撃例は確認されていないという。しかしこの脆弱性は、アドウェアやスパイウェアのインストールに悪用される危険性が高い。至急、修正プログラムを適用した方がよい。
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脆弱性の内容
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MS06-023の脆弱性は、JScriptがオブジェクトを早期に解放してしまいメモリ破損を引き起こすことに起因する。MS06-021の「例外処理のメモリの破損の脆弱性(CVE-2006-2218)」と組み合わせて攻撃が実行される危険性が高い。
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対象プラットフォーム
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影響を受けるソフトウェア |
対象プラットフォーム |
Windows 98/98SE/Me |
Windows 98/98SE/Me+JScript 5.6 |
Windows 2000 |
Windows 2000 SP4+JScript 5.1/5.5/5.6 |
Windows XP |
Windows XP SP1/SP1a/SP2+JScript 5.6 |
Windows Server 2003 |
Windows Server 2003 SP未適用/SP1+JScript 5.6 |
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‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント
‥‥‥
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■適用テストの結果
DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。
プラットフォーム
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適用テスト結果
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Windows 2000 Professional SP4+JScript 5.1 |
○
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Windows 2000 Professional SP4+JScript 5.6 |
○
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Windows 2000 Server SP4+JScript 5.1 |
○
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Windows 2000 Server SP4+JScript 5.6 |
○
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Windows 2000 Advanced Server SP4+JScript 5.6 |
○
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Windows XP Professional SP1 |
○
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Windows XP Professional SP1a |
○
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Windows XP Professional SP2 |
○
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Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用 |
○
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Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用 |
○
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Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition |
○
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■MBSA 2.0の結果
MS06-023の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能だ。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。
- Windows 2000 (Jscript Version 5.1) 用セキュリティ更新プログラム (KB917344)
- Windows 2000 (Jscript Version 5.6) 用セキュリティ更新プログラム (KB917344)
- Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB917344)
- Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB917344)
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適用時の注意点
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■MS06-023はMS06-021と併せて適用する必要がある
MS06-021の修正プログラムを適用すると、JScriptを利用したWebアプリケーションなどが表示されなくなるといった不具合が発生する可能性がある。これは、JScriptの脆弱性の影響を、IEで排除するために仕様が修正されたことによる。MS06-023の修正プログラムでは、JScriptの脆弱性を解消するとともに、MS06-021の修正プログラム適用によって生じる不具合も解消する。脆弱性と不具合を解消するには、MS06-021とMS06-023を併せて適用する必要がある。
■Windows 2000はJScriptのバージョンにより適用すべき修正が異なる
Windows 2000にはデフォルトでJScript 5.1がインストールされている。しかしWindows Script 5.6にJScript 5.6が含まれており、Windows
Script 5.6をインストールすると、自動的にJScriptも5.6にバージョンアップする。一方、Windows XP/Server 2003は初期状態でJScript
5.6がインストールされる。
Windows Script 5.5/5.6はそれぞれInternet Explorer 5.5/6.0に含まれているため、Internet Explorerと連動してWindows
Scriptもバージョンアップされることが多い。ただしWindows Scriptは単体でもバージョンアップできるので、必ずしもInternet Explorerのバージョンと一致しない点に注意が必要だ。
MS06-023のWindows 2000向け修正プログラムは、インストールされているJScriptのバージョン(5.1または5.5/5.6)によって適用すべきパッケージが異なっている。JScriptのバージョンは、%SystemRoot%\system32\jscript.dllのプロパティを開き、[バージョン情報]タブの「ファイル
バージョン」で確認できる。これが5.1.0.xxxxならばJScript 5.1向け修正プログラムを、5.5.0.xxxx/5.6.0.xxxxならばJScript
5.6向け修正プログラムをそれぞれ適用する必要がある。
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プラットフォーム |
ダウンロード・センター |
WU/MU/SUS/WSUSの表示 |
Windows 98/98SE/Me+JScript 5.6 |
−
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Windows 98 用セキュリティ更新プログラム (KB917344)
Windows Millennium 用セキュリティ更新プログラム (KB917344) |
Windows 2000 SP4+JScript 5.1 |
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Windows 2000 (Jscript Version 5.1) 用セキュリティ更新プログラム (KB917344) |
Windows 2000 SP4+JScript 5.5/5.6 |
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Windows 2000 (Jscript Version 5.6) 用セキュリティ更新プログラム (KB917344) |
Windows XP SP1/SP1a/SP2 |
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Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB917344) |
Windows Server 2003 SP未適用/SP1 |
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Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB917344) |
*日本語版OSの場合、各ダウンロード・ページで、末尾が「-jpn.exe」である修正プログラムを選んでダウンロードする必要がある。
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以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
Windows 98/98SE/Me+JScript 5.6:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
Windows9X-KB917344-x86-jpn.Exe |
2006/05/26 |
5.50.4134.600 |
331,816
|
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ |
%SystemRoot%\system\ |
jscript.dll |
2006/05/17 |
5.6.0.8831 |
465,864
|
Microsoft JScript |
Windows 2000 SP4+JScript 5.1:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
Windows2000-KB917344-x86-JPN.EXE |
2006/05/18 |
1.0.0.0 |
677,352
|
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ |
%SystemRoot%\system32\ |
jscript.dll |
2006/05/18 |
5.1.0.12512 |
483,385
|
Microsoft JScript |
Windows 2000 SP4+JScript 5.5/5.6:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
Windows2000-KB917344-56-x86-jpn.Exe |
2006/05/26 |
5.50.4134.600 |
338,472
|
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ |
%SystemRoot%\system32\ |
jscript.dll |
2006/05/17 |
5.6.0.8831 |
465,864
|
Microsoft JScript |
Windows XP SP1/SP1a/SP2:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsXP-KB917344-x86-JPN.exe |
2006/05/18 |
1.0.0.0 |
766,776
|
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(SP1QFE) |
%SystemRoot%\system32\ |
jscript.dll |
2006/05/18 |
5.6.0.8831 |
458,752
|
Microsoft JScript |
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE)
|
%SystemRoot%\system32\ |
jscript.dll |
2006/05/18 |
5.6.0.8831 |
450,560
|
Microsoft JScript |
Windows Server 2003 SP未適用/SP1:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsServer2003-KB917344-x86-JPN.exe |
2006/05/12 |
1.0.0.0 |
815,928
|
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(RTMGDR/
RTMQFE) |
%SystemRoot%\system32\ |
jscript.dll |
2006/05/12 |
5.6.0.8831 |
446,464
|
Microsoft JScript |
展開フォルダ
(SP1GDR/
SP1QFE) |
%SystemRoot%\system32\ |
jscript.dll |
2006/05/12 |
5.6.0.8831 |
458,752
|
Microsoft JScript |
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修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。
・Windows 2000 SP4+JScript 5.1:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB917344\Filelist以下のファイル一覧を確認する
・Windows 2000 SP4+JScript 5.5/5.6:
置き換わるファイルのバージョンをプロパティで調べることで確認する
・Windows XP SP1/SP1a/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB917344\Filelist以下のファイル一覧を確認する
・Windows Server 2003 SP未適用/SP1:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP2\KB917344\Filelist以下のファイル一覧を確認する
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予想適用時間
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修正プログラム名 |
50台 |
100台 |
250台 |
500台 |
Windows2000-KB917344-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4+JScript 5.1) |
18分 |
27分 |
52分 |
1時間34分 |
Windows2000-KB917344-56-x86-jpn.Exe
(Windows 2000 SP4+JScript 5.5/5.6) |
18分 |
27分 |
52分 |
1時間34分 |
WindowsXP-KB917344-x86-JPN.exe
(Windows XP SP1/SP1a/SP2) |
18分 |
27分 |
52分 |
1時間34分 |
WindowsServer2003-KB917344-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP未適用/SP1) |
18分 |
27分 |
52分 |
1時間34分 |
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
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UpdateEXPERT上の表示
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・Windows 2000 SP4+JScript 5.1:
[展開ビュー]−[IE]タブに「名前:Windows2000-KB917344-x86-JPN.EXE」で登録
・Windows 2000 SP4+JScript 5.5/5.6:
[展開ビュー]−[IE]タブに「名前:Windows2000-KB917344-56-x86-jpn.Exe」で登録
・Windows XP SP1/SP1a/SP2:
[展開ビュー]−[IE]タブに「名前:WindowsXP-KB917344-x86-JPN.exe」で登録
・Windows Server 2003 SP未適用/SP1:
[展開ビュー]−[IE]タブに「名前:WindowsServer2003-KB917344-x86-JPN.exe」で登録
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