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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:
2006
/08/10版
 
【登録日】2006/08/09
【更新日】2006/08/10
HFR BBS会議室
 
深刻度
1(緊急)
  2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
至急適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS06-041(日本)
MS06-041(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
なし
脆弱性識別番号
MS06-041/920683
Winsock APIとDNSクライアントの未チェック・バッファの脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(DNS 解決の脆弱性により、リモートでコードが実行される)


対応の緊急性:至急適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 権限の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
 
       
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 Windows Sockets 2(Winsock)APIとDNSのクライアント・レイヤにそれぞれ未チェック・バッファの脆弱性が存在し、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。Winsockの脆弱性は、細工されたファイルやWebサイトを開くことで悪用される。またDNSのクライアント・レイヤの脆弱性は、細工されたDNS応答を受信するだけで、悪用されてしまう。

 マイクロソフトによれば、MS06-041の脆弱性は非公開で報告されたとしており、攻撃例は確認されていないという。しかし、ひとたびこの脆弱性がウイルスやワームに悪用された場合、短期間で急速に被害が広がる懸念がある。至急、修正プログラムを適用した方がよい。

 
脆弱性の内容

 MS06-041の修正プログラムは、以下の2件の脆弱性を解消する。

■Winsockのホスト名の脆弱性(深刻度:緊急 CVE:CVE-2006-3440)
 Winsock APIに未チェック・バッファの脆弱性が存在する。細工されたファイルを開いたり、細工されたWeb サイトを表示したりすると、脆弱性が悪用され、任意のコードが実行される。電子メールに添付されたファイルを開くことで、脆弱性が悪用される危険性があるので注意が必要だ。

 脆弱性を発見したNGSSoftwareは、3カ月後に詳細な技術情報を公開するとしており、近い将来に公開情報を元に攻撃コードなどが作成される危険性が高い。至急、修正プログラムを適用した方がよい。

・NGSSoftware(High Risk Vulnerability in Microsoft Windows DNS Resolution):
http://www.ngssoftware.com/advisories/
high-risk-vulnerability-in-microsoft-windows-dns-resolution/

■DNSクライアントのバッファ・オーバーランの脆弱性(深刻度:緊急 CVE:CVE-2006-3441)
 DNSクライアント・サービスに未チェック・バッファの脆弱性が存在し、細工されたDNS応答を受信すると任意のコードが実行される危険性がある。攻撃は、攻撃対象のコンピュータのDNSリクエストに対して、細工したDNS応答を送信することで実行される。インターネット経由でこの脆弱性が悪用される可能性もあるので注意が必要だ。

 脆弱性を発見したISS X-Forceによれば、DNSクライアントに3種類のバッファ・オーバーフローが存在するとしている。MS06-041の修正プログラムでは、この3種類のバッファ・オーバーフローが解消されていると思われる。

・ISS X-Force(Microsoft DNS Client Character String Buffer Overflow Vulnerability):
http://xforce.iss.net/xforce/alerts/id/233

・ISS X-Force(Microsoft DNS Client ATMA Buffer Overflow Vulnerability):
http://xforce.iss.net/xforce/alerts/id/234

・ISS X-Force(Microsoft DNS Client Integer Overflow Vulnerability):
http://xforce.iss.net/xforce/alerts/id/235

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4
Windows XP Windows XP SP1/SP1a/SP2
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows XP Professional SP1a
Windows XP Professional SP2
Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用
Windows Server 2003, Standard Edition SP1
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1
Windows Server 2003 R2, Standard Edition
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition

■MBSA 2.0の結果
 MS06-041の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB920683)
  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB920683)
  • Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB920683)
 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows 2000 SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB920683)
Windows XP SP1/SP1a/SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB920683)
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB920683)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB920683-x86-JPN.EXE 2006/07/06 1.0.0.0
575,976
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\system32\
dnsapi.dll 2006/07/06 5.0.2195.7100
137,488
DNS Client API DLL
dnsrslvr.dll 2006/07/06 5.0.2195.7102
96,528
DNS Caching Resolver Service
rasadhlp.dll 2006/07/06 5.0.2195.7098
7,440
Remote Access AutoDial Helper
 
Windows XP SP1/SP1a/SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB920683-x86-JPN.exe 2006/06/27 1.0.0.0
609,592
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
dnsapi.dll 2006/06/27 5.1.2600.1863
140,288
DNS Client API DLL
rasadhlp.dll 2006/06/27 5.1.2600.1863
6,144
Remote Access AutoDial Helper
展開フォルダ
(SP2GDR)
%SystemRoot%\system32\
dnsapi.dll 2006/06/27 5.1.2600.2938
148,480
DNS Client API DLL
rasadhlp.dll 2006/06/27 5.1.2600.2938
8,192
Remote Access AutoDial Helper
展開フォルダ
(SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\
dnsapi.dll 2006/06/27 5.1.2600.2938
147,456
DNS Client API DLL
rasadhlp.dll 2006/06/27 5.1.2600.2938
7,680
Remote Access AutoDial Helper
 
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB920683-x86-JPN.exe 2006/07/13 1.0.0.0
632,120
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(RTMGDR)
%SystemRoot%\system32\
dnsapi.dll 2006/07/13 5.2.3790.558
152,576
DNS Client API DLL
rasadhlp.dll 2006/07/13 5.2.3790.558
7,168
Remote Access AutoDial Helper
展開フォルダ
(RTMQFE)
%SystemRoot%\system32\
dnsapi.dll 2006/07/13 5.2.3790.558
153,088
DNS Client API DLL
rasadhlp.dll 2006/07/13 5.2.3790.558
7,168
Remote Access AutoDial Helper
展開フォルダ
(SP1GDR)
%SystemRoot%\system32\
dnsapi.dll 2006/07/13 5.2.3790.2745
177,664
DNS Client API DLL
dnsapi.hp.dll 2006/07/13 5.2.3790.2745
7,680
DNS Client API DLL
rasadhlp.dll 2006/07/13 5.2.3790.2745
12,288
Remote Access AutoDial Helper
rasadhlp.hp.dll 2006/07/13 5.2.3790.2745
4,096
Remote Access AutoDial Helper
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
dnsapi.dll 2006/07/13 5.2.3790.2745
159,232
DNS Client API DLL
rasadhlp.dll 2006/07/13 5.2.3790.2745
7,680
Remote Access AutoDial Helper
ホットパッチ用ファイル。これを利用すると再起動せずに適用を完了できる場合がある。詳細はマイクロソフトの「サポート技術情報:897341」を参照のこと。

・サポート技術情報 897341(ホットパッチを使用して Windows Server 2003 Service Pack 1 用のセキュリティ更新プログラムをインストールする方法):
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;897341
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB920683\Filelist以下のファイル一覧を確認する

Windows XP SP1/SP1a/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB920683\Filelist以下のファイル一覧を確認する

Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP2\KB920683\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB920683-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsXP-KB920683-x86-JPN.exe
(Windows XP SP1/SP1a/SP2)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsServer2003-KB920683-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2)
18分 27分 52分 1時間34分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB920683-x86-JPN.EXE」で登録

Windows XP SP1/SP1a/SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB920683-x86-JPN.exe」で登録

Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB920683-x86-JPN.exe」で登録

 

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