このページは、HotFix Reportで配信されたセキュリティ情報のバックナンバーです。「更新日」に明記された時点での情報ですのでご注意ください。ご購読の申し込みは「HotFix Report購読の申し込み」 をご参照ください。

トップページ サービスの詳細 セキュリティ情報 購読の申し込み
 
 
Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:
2006
/08/12版
 
【登録日】2006/08/11
【更新日】2006/08/12
HFR BBS会議室
 
深刻度
  1(緊急)
2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
あり
対策
早期適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS06-045(日本)
MS06-045(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
脆弱性識別番号
MS06-045/921398
WindowsエクスプローラのフォルダGUIDの脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(Windows エクスプローラ の脆弱性により、リモートでコードが実行される)


対応の緊急性:早期適用 [攻撃コード公開済み][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 権限の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
 
 
       
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 WindowsエクスプローラのフォルダGUIDの処理に脆弱性が存在し、細工されたWebページや共有ファイルをクリックなどすると、任意のコードが実行される危険性がある。攻撃は、細工されたWebページでユーザーがアイコンなどをクリックするように誘導することで実行される。

 攻撃者がこの脆弱性を悪用するには、ユーザーの操作だけではなく、細工したファイルをユーザーのコンピュータ上に保存する必要がある。このため匿名のリモート攻撃などは不可能だが、すでに実証コードが公開されていることから、悪用は容易な状態である。なるべく早期に修正プログラムを適用した方がよい。

 
脆弱性の内容

 MS05-045の脆弱性は、2006/07/05日付け配信のHotFix Weeklyで報告した「Internet ExplorerにHTAファイルが実行される危険性など2種類の脆弱性」を解消するものである。

・HotFix Weekly 2006/07/05日付け配信(Internet ExplorerにHTAファイルが実行される危険性など2種類の脆弱性):
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2006/news06-0705.html#01

 この脆弱性は、フォルダGUIDを処理する際にフォルダ名を正しく検証しないことに起因する。「..\」を%2e%2e%5cにエンコードしたフォルダ名のフォルダを作成すると、Windowsエクスプローラが、そのフォルダのルート側にあるファイルを実行してしまう。例えば、Windowsエクスプローラで\test\test1\にあるフォルダ「%2e%2e%5cx.{フォルダGUID}」を開こうとすると、\test\にあるファイル名「x.{フォルダGUID}」のファイルが実行される。

 脆弱性を悪用するには、細工したファイルをユーザーのコンピュータ上に保存し、細工したWebページでユーザーがアイコンをクリックするように誘導する必要がある。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4
Windows XP Windows XP SP1/SP1a/SP2
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows XP Professional SP1a
Windows XP Professional SP2
Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用
Windows Server 2003, Standard Edition SP1
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1
Windows Server 2003 R2, Standard Edition
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition

■MBSA 2.0の結果
 MS06-045の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB921398)
  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB921398)
  • Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB921398)
 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows 2000 SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB921398)
Windows XP SP1/SP1a/SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB921398)
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB921398)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB921398-x86-JPN.EXE 2006/07/13 1.0.0.0
1,241,064
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\system32\
shell32.dll 2006/07/13 5.0.3900.7105
2,362,640
Windows Shell Common Dll
 
Windows XP SP1/SP1a/SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB921398-x86-JPN.exe 2006/07/14 1.0.0.0
4,534,072
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
fldrclnr.dll 2004/08/21 6.0.2800.1579
81,408
Desktop Cleanup Wizard
shell32.dll 2006/07/13 6.0.2800.1873
8,259,072
Windows Shell Common Dll
sprt0411.dll 2006/07/13 5.1.2600.1873
565,760
Service Pack 2 Messages
sxs.dll 2004/08/21 5.1.2600.1579
695,296
Fusion 2.5
展開フォルダ
(SP2GDR)
%SystemRoot%\system32\
shell32.dll 2006/07/13 6.0.2900.2951
8,359,424
Windows Shell Common Dll
展開フォルダ
(SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\
shell32.dll 2006/07/13 6.0.2900.2951
8,363,520
Windows Shell Common Dll
spru0411.dll 2006/07/13 5.1.2600.2951
260,608
Service Pack 3 Messages
sprt0411.dllはファイル名が「xpsp2res.dll」に、spru0411.dlはファイル名が「xpsp3res.dll」に変更のうえ、コピーされる。
 
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB921398-x86-JPN.exe 2006/07/14 1.0.0.0
3,763,512
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(RTMGDR)
%SystemRoot%\system32\
shell32.dll 2006/07/13 6.0.3790.559
8,078,848
Windows Shell Common Dll
展開フォルダ
(RTMQFE)
%SystemRoot%\system32\
shell32.dll 2006/07/13 6.0.3790.559
8,079,872
Windows Shell Common Dll
展開フォルダ
(SP1GDR)
%SystemRoot%\system32\
shell32.dll 2006/07/13 6.0.3790.2746
8,288,768
Windows Shell Common Dll
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
shell32.dll 2006/07/13 6.0.3790.2746
8,290,304
Windows Shell Common Dll
w03s2411.dll 2006/07/13 5.2.3790.2746
45,056
Service Pack Messages
w03s2411.dllはファイル名が「w03a2409.dll」に変更のうえ、コピーされる。
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB921398\Filelist以下のファイル一覧を確認する

Windows XP SP1/SP1a/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB921398\Filelist以下のファイル一覧を確認する

Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP2\KB921398\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB921398-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4)
18分 27分 52分 1時間35分
WindowsXP-KB921398-x86-JPN.exe
(Windows XP SP1/SP1a/SP2)
19分 28分 55分 1時間39分
WindowsServer2003-KB921398-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2)
19分 28分 54分 1時間38分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB921398-x86-JPN.EXE」で登録

Windows XP SP1/SP1a/SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB921398-x86-JPN.exe」で登録

Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB921398-x86-JPN.exe」で登録

 

HotFix Reportは、UpdateEXPERTユーザー向けの情報を含んでいます。UpdateEXPERTは、管理者の負担を大幅に軽減するHotFix管理ツールです。UpdateEXPERTに関する詳細ならびにお問い合わせは、アップデートテクノロジー株式会社のホームページをご参照ください。
 
Copyright (C) Digital Advantage Corp.
このメールは、HotFix Reportにご登録いただいておりますユーザー様にお送りしています。
無断で複製・再配信などを行うことはできません。 このメールに関する問い合わせ先:info@hotfix.jp
HotFix Reportでは、細心の注意を払って情報提供を行っておりますが、本サービスにおける情報の正確性、最新性、適切性などについて、明示的又は黙示的な保証を行いません。また本サービスの停止や欠陥、それらに起因して発生する損失や損害について、一切責任を負いません。