■修正プログラムはWindows XP SP2にプレインストールされているバージョンのみ対象
MS06-069の修正プログラムは、マイクロソフトがWindows OSに同梱する形で再配布を行っているWindows XP SP2のFlash Player
6にのみ適用可能である。Flash Player 7以降にバージョンアップしている環境に対しては適用できない。
現在、Flash Player 7以降を要求するWebページも多く、すでに多くのコンピュータでFlash Playerがバージョンアップされているものと思われる。そうした環境では、MS06-069の修正プログラムは適用できず、個別にFlash
Playerのバージョンアップが必要となる。またFirefoxなどのIE以外のWebブラウザを利用している場合も、MS06-069の修正プログラムを適用したとしても脆弱性は解消されないので、個別にFlash
Playerのバージョンアップが必要だ。
なおWindows 2000などは、マイクロソフトがデフォルトでFlash Playerを組み込んでいないだけであり、PCベンダなどがプレインストールしていたり、そもそもユーザーが使用中にインストールしていたりする可能性がある。こうした場合でも、脆弱性を解消したFlash
Playerへのバージョンアップが必要である。
つまり多くの環境においてMS06-069の修正プログラムは適用できず、脆弱性を解消したFlash Playerの手動によるバージョンアップが必要になるわけだ。Windows
Update/Microsoft UpdateなどにMS06-069の修正プログラムが表示されなくても、Flash Playerの脆弱性が存在する可能性がある点には注意が必要だ。
■Flash Playerのバージョンアップ方法
現在、脆弱性が確認されているのは、Flash Playerの8.0.24.0および下位バージョンすべてである。該当するFlash Playerがインストールされている場合、最新のFlash
Player 9.0.16.0にバージョンアップすることが推奨されている。Flash Playerのバージョンを確認するには、マクロメディアの「Adobe
Flash Player サポートセンター」に普段使用しているWebブラウザでアクセスし、「Adobe Flash Player のバージョンテスト」のリンクをクリックする。ページが変わり、インストールされているFlash
Playerのバージョンが表示される(MS06-069の修正プログラムを適用すると、WIN 6,0,88,0と表示されるはずだ)。
・アドビ システムズ(Adobe Flash Player サポートセンター):
http://www.adobe.com/jp/support/flashplayer/
脆弱性が存在するFlash Playerがインストールされている場合は、以下のURLから最新のFlash Player 9をダウンロードし、上書きでインストールすればよい。
・アドビ システムズ(その他の Web Player):
http://www.adobe.com/jp/shockwave/download/alternates/
組織内にある多数のコンピュータにFlash Playerの最新版を一括してインストールするには、以下のページから再配布可能なインストール・パッケージを入手すると便利だ。
・Adobe Systems(Home Player Licensing Adobe Player Licensing):
http://www.adobe.com/licensing/
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