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更新日:2006/03/22


不具合ならびに追加情報

情報の種類 セキュリティ番号 タイトル
脆弱性 −/− Internet Explorerのスクリプト・アクション・ハンドラの脆弱性により、サービス拒否が起きる危険性
脆弱性解消 −/916208 Flash Playerなどの複数の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
修正プログラム −/MS06-012 MS06-012の修正プログラムには、MS05-012/MS06-010が含まれない
脆弱性 −/− セキュリティ・アドバイザリ
不具合 −/− そのほかの不具合情報
 
[脆弱性]
 
HotFix Alert:
 
セキュリティ番号:
 
サポート技術情報:
Internet Explorerのスクリプト・アクション・ハンドラの脆弱性により、サービス拒否が起きる危険性
情報ソース Michal Zalewski氏、Bugtraq、The SANS Instituteなど
情報の内容 Internet Explorerのサービス拒否の脆弱性
条件 Internet Explorerの利用
報告日 2006年3月16日

 Michal Zalewski氏は、Internet Explorer(IE)のスクリプト・アクション・ハンドラに脆弱性が存在し、1つのHTMLタグ内に数千のアクション・ハンドラが設定されていると、IEが異常終了することを報告した。攻撃は、細工したWebページに誘導するか、HTML形式のメールを送信し、それを開かせることで実行される。WebページまたはHTML形式のメールを開くと、スクリプトが実行されて、IEまたはIEのコンポーネントを利用したメール・クライアントが異常終了する。

 報告によれば、1つのHTMLタグ内に数千のonLoadやonMouseMove、onhelp、onclick、onmouseupといったスクリプト・アクション・ハンドラを設定するだけで、バッファ・オーバーフローが起き、IEが異常終了するという。すでにMichal Zalewski氏による実証コードも公開されている。この実証コードは、IEが異常終了するのみだが、脆弱性を悪用することで任意のコードが実行できる危険性もあるようだ。DA Labでも、この実証コードをWindows 2000 SP4+IE 6 SP1とWindows XP SP2+IE 6 SP2で実行したところ、IEが異常終了することを確認した。

・Bugtraq(Remote overflow in MSIE script action handlers (mshtml.dll) ):
http://www.securityfocus.com/archive/1/427904/30/0/threaded
http://lcamtuf.coredump.cx/iedie.html(実証コード)
#実証コードのページをIEで開くと、画像が表示された後、IEが異常終了する

・The SANS Institute(New IE 0-Day Exploit in Wild):
http://isc.sans.org/diary.php?storyid=1198

脆弱性が存在するアクション・ハンドラ
onhelp onclick ondblclick onkeyup
onkeydown onkeypress onmouseup onmousedown
onmousemove onmouseout onmouseover onreadystatechange
onafterupdate onrowexit onrowenter ondragstart
onselectstart      

 現時点では、マイクロソフトからこの脆弱性に対する正式な報告や修正プログラムの提供は行われていない。この脆弱性は、大量のアクション・ハンドラを設定するだけなので、容易に攻撃に悪用できる。興味本位な脆弱性の悪用が行われることが懸念される。不審なWebページなどはアクセスしないといった注意が必要だ。

情報の対象:
 Internet Explorer
   
[脆弱性解消]
 
HotFix Alert:
 
セキュリティ番号:
 
サポート技術情報:
916208
Flash Playerなどの複数の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
情報ソース Macromedia、マイクロソフト
情報の内容 Flash Playerの脆弱性など
条件 Flash Playerなどの利用
報告日 2006年3月14日

 Macromedia(現、Adobe Systems)は、Flash Playerなどに複数の脆弱性が存在し、リモートで任意のコードが実行される危険性のあることを報告した。また同時に脆弱性を解消したバージョンの提供を開始している。細工されたSWFファイル(Flashのデータ・ファイル)を再生すると、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。Flash Playerは、マイクロソフトがWindows OSに同梱する形で再配布を行っており、たとえ手動でインストールしたことがなくても、Windows OSがデフォルトで脆弱性の影響を受ける場合があるので注意が必要だ。

・Macromedia(APSB06-03 Flash Player Update to Address Security Vulnerabilities):
http://www.macromedia.com/devnet/security/security_zone/apsb06-03.html

・セキュリティ・アドバイザリ 916208(Adobe Security Bulletin: APSB06-03 セキュリティの脆弱性を解決するための Flash Player の更新):
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/advisory/916208.mspx

・サポート技術情報 916208(マイクロソフト セキュリティ アドバイザリ : Adobe Security Bulletin: APSB06-03 セキュリティの脆弱性を解決するための Flash Player の更新):
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;916208

 脆弱性の対象となっている製品と脆弱性を解消したバージョンのダウンロード先は以下の表のとおり。

脆弱性の対象 更新版のバージョン 入手先
Flash Player 8.0.22.0以前 8.0.24.0または7.0.63.0 Macromedia Flash Player ダウンロードセンターWindows
Flash Player 8.0.22.0以前(ネットワーク配布版) 8.0.24.0または7.0.63.0 Macromedia Player Licensing
Flash Professional 8, Flash Basic 8.0.24.0 Macromedia Flash Support Center
Flash MX 2004 8.0.24.0 Macromedia Flash Support Center
Flex 1.5 8.0.24.0 Flash Player TechNote
Breeze Meetingアドイン 7.0.55.331 Breeze Downloads
Shockwave Player 10.1.0.11以前 10.1.1 Shockwave Player Download Center

 Flash Playerの脆弱性は、2005/11/09日付け配信のHotFix Weeklyでも報告されているが、今回の脆弱性はこれとは異なるものである。11月時点で最新版に更新していても、今回の脆弱性の影響を受けるので、必ず現時点での最新版に更新した方がよい。

・HotFix Weekly 2005/11/09日付け配信(Macromedia Flash Playerで任意のコードが実行可能になる脆弱性):
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2005/news05-1109.html#03

 なお、Flash Playerのバージョンは、以下のページにアクセスすることで確認できる。表示されたバージョンが、Flash Player 8.0.22.0以前であれば、脆弱性が存在するので、上表の入手先からダウンロードしてインストールすればよい。

・Macromedia(Macromedia Flash Player):
http://www.macromedia.com/jp/software/flash/about/

■アップグレードで生じる不具合と解消方法
 Windows XP SP2において管理者権限で Flash Player 8.0.24.0をインストール後、ユーザー権限でログオンするとFlashのページが再生されない不具合があることが報告されている。

・Macromedia(Problems running Flash Player 8.0.24.0 ActiveX control after installation when logged in as Restricted User on Windows):
http://www.macromedia.com/cfusion/knowledgebase/index.cfm?id=624850b5

 不具合を解消するには、以下の手順でレジストリ・キーのアクセス許可を変更すればよい。

  1. レジストリ・エディタを起動し、以下のレジストリ・キーを探す。
    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID\
    {D27CDB6E-AE6D-11cf-96B8-444553540000}\

  2. このキーを右クリックして、メニューから[アクセス許可]を選択する。
  3. 「グループ名またはユーザー名」で「Everyone」を選択し、「Everyoneのアクセス許可」の「読み取り」をチェックする。
  4. [OK]ボタンを押して、レジストリ・エディタを閉じる。
情報の対象:
 Flash Player 8.0.22.0以前
 Flash Professional 8, Flash Basic
 Flash MX 2004
 Flex 1.5
 Breeze Meetingアドイン
 Shockwave Player 10.1.0.11以前
脆弱性識別番号:
・CVE-2006-0024
http://www.cve.mitre.org/cgi-bin/cvename.cgi?name=CVE-2006-0024
   
[修正プログラム]
 
HotFix Alert:
MS06-012
 
セキュリティ番号:
MS06-012
 
サポート技術情報:
MS06-012の修正プログラムには、MS05-012/MS06-010が含まれない
情報ソース マイクロソフト
情報の内容 MS06-012に含まれる修正プログラムの情報の変更
条件 MS06-012の適用
報告日 2006年3月17日

 マイクロソフトは、「TechNetセキュリティ情報:MS06-012」の含まれる修正プログラムの情報を修正し、「MS05-012とMS06-010は含まれない」とした。MS06-010については、「HotFix Alert:MS06-010」で既報のとおり、置き換わるファイルが異なるためMS06-012には含まれない。MS05-012についても、同様である。MS05-012/MS06-010が未適用の場合は、MS06-012とは別に適用が必要なので注意した方がよい。

・HotFix Alert MS06-012(Officeの複数の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性):
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2006/ms06-012.html

・TechNetセキュリティ情報 MS06-012(Microsoft Office の脆弱性により、リモートでコードが実行される):
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/Bulletin/MS06-012.mspx

情報の対象:
 Windows Media Player 6.4/7.1/8/9/10
 Windows Media Playerプラグイン
   

■セキュリティ・アドバイザリ

・セキュリティ・アドバイザリ 916208(Adobe Security Bulletin: APSB06-03 セキュリティの脆弱性を解決するための Flash Player の更新):[Windows 98/98SE/Me][Windows 2000][Windows XP][Windows Server 2003]
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/advisory/916208.mspx

 

■そのほかの不具合/追加情報

・サポート技術情報 916553(Excel 2000 でセルの参照が意図しないところに作成される):[Excel 2000]
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;916553

・サポート技術情報 916295(Windows 画像と FAX ビューアや Microsoft Office Picture Manager で添付ファイルが開かれた場合、[前のイメージ] や [次のイメージ] または、[前へ] や [次へ] へボタンをクリックすると別のイメージが表示される):[Outlook 2003][IE 6]
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;916295

・サポート技術情報 903926(Internet Explorer 6 で 自動 プロキシ探索 機能の使用を構成すると、 FQDN の代わりのプロキシ サーバーの IP アドレスを Windows XP ベースのコンピュータが格納します):[IE 6]
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;903926(機械翻訳)

・サポート技術情報 911929(FIX: レジストリ キー ハンドル リークは、 Internet Explorer 6 SP1 の Web ページの探索を発生することがあります):[IE 6 SP2]
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;911929(機械翻訳)

・サポート技術情報 913571(Office 2003 更新プログラム (2006 年 3 月 14 日) について):[Office 2003]
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;913571
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?
FamilyID=a8b45552-0d82-4697-a908-7a44f1828c56&DisplayLang=ja

#オランダ語文書の誤りを検出して、修正する機能が向上する修正プログラムの提供

・サポート技術情報 913807(Outlook 2003 更新プログラム (2006 年 3 月 14 日) について):[Outlook 2003]
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;913807
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?
FamilyID=0694380b-da42-43a0-8d75-5a427a6db87e&DisplayLang=ja

・ダウンロード・センター(Microsoft Windows 悪意のあるソフトウェアの削除ツール)
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?
FamilyID=ad724ae0-e72d-4f54-9ab3-75b8eb148356&DisplayLang=ja

#バージョン1.14のリリース

・ダウンロード・センター(Windows XP 用の更新プログラム (KB319740))
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?
FamilyID=9b5edfc8-a4bb-4080-9063-6518166e2dab&DisplayLang=ja

#Windows XP SP2においてGDIオブジェクトでメモリ・リークが発生する不具合を解消する修正プログラムのリリース

・ダウンロード・センター(Windows XP 用の更新プログラム (KB889673))
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?
FamilyID=e216d6f0-2dbd-4449-96e2-f0d05651fd6a&DisplayLang=ja

#Windows XP SP2でDEP機能が有効な場合、スタンバイや休止状態からの復帰に失敗したりする不具合を解消するための修正プログラム

・ダウンロード・センター(Windows Server 2003 用の更新プログラム (KB912154))
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?
FamilyID=6eb47547-e971-4ddc-ac08-b715e79329bc&DisplayLang=ja

#Windows Server 2003 R2でDFSのレプリケーションのレポートが正しく作成されない不具合を解消するための修正プログラム

 

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