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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:2007/02/16版
 
【登録日】2007/02/16
【更新日】2007/02/16
HFR BBS会議室
 
深刻度
  1(緊急)
2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
早期適用
再起動の必要性
必要(不要な場合あり)
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS07-011(日本)
MS07-011(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
なし
脆弱性識別番号
MS07-011/926436
OLEダイアログのメモリ破損の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(Microsoft OLE ダイアログの脆弱性により、リモートでコードが実行される)


対応の緊急性:早期適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 権限の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
 
       
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 Windows OSで提供されているOLEダイアログのコンポーネントにメモリ破損の脆弱性が存在し、リッチ・テキスト形式(RTF)のファイルに埋め込まれた細工済みのOLEオブジェクトを対話的に操作すると、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。

 攻撃は、細工したRTFファイルをWebページ上に置くか、電子メールの添付ファイルとして送信し、それをユーザーに開かせるように誘導することで実行される可能性がある。ただし、攻撃はRTFファイル内に埋め込まれたOLEオブジェクトを開き、対話的操作をしない限り実行されないということだ。

 ファイルを開いただけで攻撃が実行される危険性はないが、特定の企業や団体をターゲットにした電子メール添付型ウイルスに悪用されることが懸念される。

 マイクロソフトによれば、MS07-011の脆弱性は非公開で報告されたとしており、現時点で実証コードや攻撃例は確認されていないという。ただし脆弱性が公開されたことから、悪用の危険性増大が予想される。なるべく早期に修正プログラムを適用した方がよい。

 
脆弱性の内容

 Windows OSのOLEダイアログのコンポーネントが、RTFファイルに埋め込まれたOLEストリームを解析する過程に脆弱性が存在する。RTFファイルに埋め込まれた細工済みのOLEオブジェクトをユーザーが対話的に操作する際にメモリ破損が起こり、任意のコードが実行される危険性がある。

 RTFファイルは、Windows OSに標準で添付されているアプレットであるワードパットでも開くことが可能だ。そのため、Officeがインストールされていない環境でも脆弱性の影響を受けるので注意が必要だ。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4
Windows XP Windows XP SP2
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows XP Professional SP2
Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用
Windows Server 2003, Standard Edition SP1
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1
Windows Server 2003 R2, Standard Edition
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり

■MBSA 2.0の結果
 MS07-011の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB926436)
  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB926436)
  • Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB926436)
 
適用時の注意点

■MS07-011/012/013はすべて適用した方がよい
 MS07-011/012/013の脆弱性は、いずれもRTFファイルに埋め込まれたOLEオブジェクトを対話的に操作する際に攻撃が実行されることから、悪用方法において類似点が存在する。しかしこの3件の脆弱性は、異なるソフトウェア・コンポーネントに存在する脆弱性を解消する。そのため、MS07-011/012/013の修正プログラムは、すべて適用する必要がある。それぞれに依存関係がないため、いずれの順番で適用してもよい。

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows 2000 SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB926436)
Windows XP SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB926436)
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB926436)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB926436-x86-JPN.EXE 2006/10/19 1.0.0.0
535,016
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\system32\
oledlg.dll 2006/10/19 5.0.2195.7114
115,472
Microsoft Windows OLE 2.0 User Interface Support
 
Windows XP SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB926436-x86-JPN.exe 2006/11/08 1.0.0.0
539,448
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\
oledlg.dll 2006/10/17 5.1.2600.3016
119,296
Microsoft Windows OLE 2.0 User Interface Support
 
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB926436-x86-JPN.exe 2006/10/17 1.0.0.0
558,904
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(RTMGDR/
RTMQFE)
%SystemRoot%\system32\
oledlg.dll 2006/10/16 5.2.3790.601
116,736
Microsoft Windows OLE 2.0 User Interface Support
展開フォルダ
(SP1GDR/
SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
oledlg.dll 2006/10/16 5.2.3790.2813
120,320
Microsoft Windows OLE 2.0 User Interface Support
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB926436\Filelist以下のファイル一覧を確認する

Windows XP SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB926436\Filelist以下のファイル一覧を確認する

Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP2\KB926436\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB926436-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsXP-KB926436-x86-JPN.exe
(Windows XP SP2)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsServer2003-KB926436-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2)
18分 27分 52分 1時間34分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB926436-x86-JPN.EXE」で登録

Windows XP SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB926436-x86-JPN.exe」で登録

Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB926436-x86-JPN.exe」で登録

 

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