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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:2007/05/09版
 
【登録日】2007/05/09
【更新日】2007/05/09
HFR BBS会議室
 
深刻度
1(緊急)
  2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
あり
対策
至急適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
  クライアント
セキュリティ情報
MS07-029(日本)
MS07-029(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
なし
脆弱性識別番号
MS07-029/935966
Windows DNSサーバにおけるRPCインターフェイスのバッファ・オーバーフローの脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(Windows DNS の RPC インターフェイスの脆弱性により、リモートでコードが実行される)


対応の緊急性:至急適用 [攻撃コード公開済み][攻撃事例あり]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 特権の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
     
       
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 Windowsドメイン・ネーム・システム(DNS)サーバの管理用リモート・プロシージャ・コール(RPC)インターフェイスに脆弱性が存在し、細工されたRPCリクエストを受信すると、任意のコードが実行される危険性がある。Windows DNSサーバのRPCインターフェイスは、DNSサービスをリモートから管理するために用意されているもので、デフォルトで有効になっている。

 脆弱性の影響を受けるDNSサーバ・サービスは、Windows Server OSにデフォルトで実装されている機能で、DNSサーバとして運用している場合はもちろん、ドメイン・コントローラやSmall Business Serverでもこのサービスが有効になっている。Windows 2000 Professional、Windows XP、Windows Vistaでは、DNSサーバ・サービスは実装されていないので、この脆弱性の影響を受けない。

 MS07-029の脆弱性に対しては、すでにシェルコードが起動可能な複数の実証コードも公開されており、攻撃例も報告されている。今後、さらに攻撃が拡大することが懸念されるので、至急、修正プログラムを適用した方がよい。

 
脆弱性の内容

 2007/04/18日付け配信のHotFix Reportで報告した「Microsoft DNSサービスのRPCのバッファ・オーバーフローの脆弱性」を解消する。

・HotFix Weekly 2007/04/18日付け(Microsoft DNSサービスのRPCのバッファ・オーバーフローの脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性):
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2007/news07-0418.html#01

 Windows DNSサーバのRPC管理インターフェイスの実装に、バッファ・オーバーフローが存在する。DNSサーバ・サービスが、細工されたRPCリクエストを受信すると、バッファ・オーバーフローが起こり、SYSTEM権限で任意のコードが実行される危険がある。匿名の攻撃者により、インターネットを経由した攻撃が可能な脆弱性であるため、インターネットに接続されたWindows Serverは特に危険性が高い。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Server Windows 2000 Server/Advanced Server SP4
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP1/R2/SP2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows Server 2003, Standard Edition SP1
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1
Windows Server 2003 R2, Standard Edition
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP2
Windows Server 2003 R2, Standard Edition SP2
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり

■MBSA 2.0.1の結果
 MS07-029の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB935966)
  • Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB935966)
 
適用時の注意点

■サポート終了に伴いWindows Server 2003 SP未適用向けは提供されない
 マイクロソフトのサポート・ライフサイクルの規定に従い、Windows Server 2003 SP未適用(RTM)のサポートが、2007年4月10日で終了している。そのため、MS07-029の修正プログラムも、Windows Server 2003 SP未適用向けは提供されていない。サービスパック1もしくは2をインストールした上で、MS07-029の修正プログラムの適用が必要になる。

・HotFix Weekly 2007/04/18日付け(Windows Server 2003 SP未適用のサポートが終了):
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2007/news07-0418.html#04

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows 2000 Server SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB935966)
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB935966)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 Server SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB935966-x86-JPN.EXE 2007/04/24 1.0.0.0
619,376
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\system32\
dns.exe 2007/04/13 5.0.2195.7135
327,952
Domain Name System (DNS) Server
   
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB935966-x86-JPN.exe 2007/04/27 1.0.0.0
769,416
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP1GDR)
%SystemRoot%\system32\
dns.exe 2007/04/13 5.2.3790.2915
396,288
Domain Name System (DNS) Server
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
dns.exe 2007/04/13 5.2.3790.2915
396,800
Domain Name System (DNS) Server
w03s2411.dll 2007/04/27 5.2.3790.2925
47,616
Service Pack Messages
展開フォルダ
(SP2GDR)
%SystemRoot%\system32\
dns.exe 2007/04/13 5.2.3790.4059
396,800
Domain Name System (DNS) Server
展開フォルダ
(SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\
dns.exe 2007/04/13 5.2.3790.4059
396,800
Domain Name System (DNS) Server
w03s2411.dll 2007/04/27 5.2.3790.4069
775,680
Service Pack Messages
w03s2411.dllは、w03a2409.dllにファイル名が変更されてコピーされる。
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 Server SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB935966\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows Server 2003 SP1/R2/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP3\KB935966\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB935966-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 Server SP4)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsServer2003-KB935966-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP1/R2/SP2)
18分 27分 52分 1時間34分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 Server SP4:
[展開ビュー]−[IIS]タブに「名前:Windows2000-KB935966-x86-JPN.EXE」で登録

・Windows Server 2003 SP1/R2/SP2:
[展開ビュー]−[IIS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB935966-x86-JPN.exe」で登録

 

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