修正プログラムは、UpdateEXPERTが管理対象とするすべての適用対象プラットフォームにおいて適用テストを通過しました。
■MS02-067とMS03-003の修正は含まれる?
「TechNetセキュリティ情報:MS04-009」によれば、MS04-009の修正プログラムには過去の修正は含まれてないとされています。しかし、DA Labで調べたところ、MS02-067(電子メール
ヘッダー処理の問題により、Outlook 2002 が異常終了する)とMS03-003(Outlook 2002 が Version 1 の Exchange
Server Security 証明書を処理する方法に存在する問題により、情報が漏えいする)が含まれていることが分かりました。MS04-009を適用済みのOutlook
2002 SP2に対して、MS02-067とMS03-003の修正プログラムの適用を試みると、「このアップデートは適用されているか、すでに適用されているアップデートに含まれます。」というダイアログ・ボックスが表示され、適用が行えません。
MS02-067とMS03-003の修正プログラムを適用していない場合でも、MS04-009のみを適用してください。
[2004/03/17 追記] 「サポート技術情報:828040(Outlook 2002セキュリティ アップデート)」によれば、MS02-067の修正が含まれているほか、これまでの不具合についても解消している、とされています。ただしMS03-003の修正プログラムが含まれているかどうかについては触れられていません。
・TechNetセキュリティ情報 MS02-067(電子メール ヘッダー処理の問題により、Outlook 2002 が異常終了する):
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms02-067.asp
・TechNetセキュリティ情報 MS03-003(Outlook 2002 が Version 1 の Exchange Server Security
証明書を処理する方法に存在する問題により、情報が漏えいする):
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/ms03-003.asp
■管理者向け/クライアント向けセットアップの違い
マイクロソフトが提供してきたほとんどOffice 2000/XP/2003向けの修正プログラムは、管理者セットアップ向け(すべてのファイルが含まれるもの)とクライアント向け(差分ファイルのみ)の2種類があります。前者は「フルファイル・アップデート」とも呼ばれ、通常は管理者用インストール・ポイント(Officeのセットアップを実行するための共有フォルダ)を更新するのに利用しますが、クライアントに直接適用することも可能です。一方、後者はバイナリ・アップデートとも呼ばれ、クライアントを更新する場合のみに利用します。管理者セットアップ向け修正プログラムは、ファイル容量が大きくなるものの、OfficeのインストールCDの確認作業が(ほとんどの場合)不要になるというメリットがあります。逆にクライアント向け修正プログラムは、適用時にインストールCDが必要ですがファイル容量は小さくなっています。
MS04-009でも、管理者セットアップ向けとクライアント向けの両方が提供されています。手動で修正プログラムをクライアントに適用する場合は、システム構成などに応じてどちらかの修正プログラムを選びます。例えば、異なるバージョンのOfficeが多数混在している環境では、OfficeのインストールCDを必要としない管理者セットアップ向け修正プログラムの方が便利でしょう。それぞれの利点/欠点については、以下のOffice XPリソースキットのページを参照してください。
・クライアント コンピュータへのフルファイル アップデートの適用:
http://www.microsoft.com/japan/office/ork/journ/fullfile.asp
ただし、管理者セットアップ向け修正プログラムでは、ダウンロード・センターからダウンロードしたファイル(officexp-kb828040-fullfile-jpn.exe)を実行しても、ファイルが展開されるだけです。展開されたファイル(OUTLOOKff.msp)を実行しないと、修正プログラムの適用が完了しませんのでご注意ください。
UpdateEXPERTでは、従来どおりクライアント向け修正プログラムを適用します。
■管理者セットアップ向け修正プログラムとインストールCDの必要性
MS04-009の管理者セットアップ向け修正プログラム「officexp-kb828040-fullfile-jpn.exe」を手動で適用してみたところ、確かにインストールCDは要求されませんでした。しかし、システム環境によっては管理者セットアップ向け修正プログラムでもインストールCDが要求される場合があるようです。詳細は以下のマイクロソフトの「サポート技術情報:836046(インストール
CD なしで Office XP をアップデートする方法)」などを参照してください。
・サポート技術情報 836046(インストール CD なしで Office XP をアップデートする方法):
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;836046
・サポート技術情報 836043(同じバージョンを複数インストールしているとアップデート時にCD-ROMが必要となる):
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;836043
■管理者セットアップ向け修正プログラムをインストールするには
管理者セットアップ向け修正プログラムでは、ダウンロード・センターからダウンロードしたファイル(officexp-kb828040-fullfile-jpn.exe)を実行しても、.MSPファイルが展開されるだけです。展開されたファイル(OUTLOOKff.msp)を実行しないと、修正プログラムの適用が完了しませんのでご注意ください。実行するには、展開された.MSPファイルをダブルクリックするだけです。
■修正プログラムの適用にはWindows Installer 2.0やOffice XP SP1/SP2のインストールが必要
MS04-009の修正プログラムを適用するには、事前にWindows Installer 2.0をインストールしてください(Windows 2000 SP3/SP4とWindows
XPにはWindows Installer 2.0が同梱されています)。また、クライアント向け修正プログラムについては、Office XP SP2を事前に適用しておく必要があります。管理者セットアップ向け修正プログラムについては、Office
XP SP1またはSP2を事前に適用しておく必要があります。
・Windows 95/98/98 SE/Me用Windows Installer 2.0:
http://office.microsoft.com/home/office.aspx?assetid=FX01041741&displaylang=JA
・Windows NT 4.0/2000用Windows Installer 2.0:
http://office.microsoft.com/home/office.aspx?assetid=FX01041742&displaylang=JA
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