MS04-034/873376 |
圧縮フォルダ機能の未チェック・バッファの脆弱性により、リモートでコードが実行される危険性 |
(圧縮 (zip 形式) フォルダの脆弱性により、コードが実行される) |
緊急対応度:適用作業の至急開始
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危険性 |
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。 |
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圧縮(zip形式)フォルダが、圧縮ファイルを処理する方法に未チェック・バッファの脆弱性が存在し、リモートでプログラムが実行される危険がある。Webサイトに置かれたりメールで送られたりした細工済みの圧縮ファイルをユーザーが開くと、攻撃が実行される。電子メール添付型のウイルスに悪用されることが懸念される脆弱性だ。またzip形式のファイルは、アプリケーションの配布方法として広く利用されていることから、フリーソフトウェアなどに偽装してWebサイト上に置かれる危険性もある。特にクライアントPCでは、zip形式のファイルがやり取りされることが多いので注意が必要だ。至急、修正プログラムを適用していただきたい。
マイクロソフトによれば、MS04-034の脆弱性は非公開で報告されたとしており、実証コードや攻撃例は確認されていないという。ただし、最近では脆弱性が公開されると、1カ月程度で実証コードや悪用した攻撃が現れるので注意が必要だ。
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概要
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Windows XPとWindows Server 2003の標準機能である圧縮フォルダが、圧縮ファイルを処理する方法に未チェック・バッファの脆弱性が存在する。細工されたzip形式で圧縮されたファイルを開く際にバッファ・オーバーフローが発生し、プログラムが実行される危険性がある。
なお、Windows XP SP2はこの脆弱性の影響を受けないとしている。
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対象プラットフォーム
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影響を受けるソフトウェア |
対象プラットフォーム |
Windows XP |
Windows XP SP未適用/SP1/SP1a |
Windows Server 2003 |
Windows Server 2003 |
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‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント
‥‥‥
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■適用テストの結果
DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。
プラットフォーム
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適用テスト結果
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Windows XP SP未適用 |
○
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Windows XP SP1a |
○
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Windows Server 2003, Standard Edition |
○
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Windows Server 2003, Enterprise Edition |
○
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■Windows XP向け修正プログラムに対する注意
Windows XP SP未適用は、ライフサイクル・ポリシーにより、2004年9月30日に延長サポートが終了している。しかしマイクロソフトは、MS04-034の修正プログラムに関しては開発作業が9月30日時点でほぼ終了していたため、提供を行ったとしている。今後は、サポート期限を過ぎたWindows
XP SP未適用に対する修正プログラムの提供が行われない可能性が高い。早期にサービスパックの適用を行った方がよい。
■MBSA 1.21の結果
MS04-034の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 1.21で確認可能だ。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新」の「結果の詳細情報」に、「圧縮
(zip 形式) フォルダの脆弱性により、コードが実行される (873376)」が表示される。
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圧縮フォルダ機能は、Windows XP、Windows Server 2003で標準的にサポートされている。作成した圧縮フォルダにファイルを保存することで、ファイル(やフォルダ)を自動的にzip形式で圧縮したり、zip形式のアーカイブ・ファイルをフォルダとして管理したりできる(ファスナーが付いたフォルダ・アイコンで表示される)。なおこのzip形式のデータ圧縮は、NTFSのファイル圧縮機能とは別物である。
このようにzip圧縮機能を使えば、複数のファイルやフォルダを1つのアーカイブ・ファイルに圧縮保存できる。関連する多数のファイルをひとまめにできること、データ容量を削減できることから、zip形式はメールの添付ファイルや、Web上のダウンロード用ファイルとして広く活用されている。非常にポピュラーな形式なので、ユーザーがうっかり攻撃用ファイルを開いてしまう危険性が高い。
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プラットフォーム |
ダウンロード・センター |
Windows Update/Office Update/SUSの表示 |
Windows XP SP未適用/SP1/SP1a
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Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB873376) |
Windows Server 2003 |
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Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB873376) |
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以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
Windows XP SP未適用/SP1/SP1a:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsXP-KB873376-x86-jpn.exe |
2004/09/24 |
1.0.0.0 |
484,584
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ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(SP未適用) |
%SystemRoot%\system32\ |
zipfldr.dll |
2004/08/21 |
6.0.2750.167 |
310,784
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Compressed (zipped) Folders |
展開フォルダ
(SP1/SP1a) |
%SystemRoot%\system32\ |
zipfldr.dll |
2004/08/21 |
6.0.2800.1584 |
310,784
|
Compressed (zipped) Folders |
Windows Server 2003:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsServer2003-KB873376-x86-jpn.EXE |
2004/09/25 |
1.0.0.0 |
465,136
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ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(SP2GDR) |
%SystemRoot%\system32\ |
zipfldr.dll |
2004/08/13 |
6.0.3790.198 |
317,440
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Compressed (zipped) Folders |
展開フォルダ
(SP2QFE) |
%SystemRoot%\system32\ |
zipfldr.dll |
2004/08/13 |
6.0.3790.198 |
317,952
|
Compressed (zipped) Folders |
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修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。
・Windows XP SP未適用/SP1/SP1a:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP2\KB873376\Filelist以下のファイル一覧を確認する
・Windows Server 2003:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP1\KB873376\Filelist以下のファイル一覧を確認する
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何らかの理由から直ちに修正プログラムを適用できない場合には、以下に示す方法で、圧縮フォルダの登録を削除することにより、脆弱性の回避が可能だ。ただしこの回避策は、脆弱性を根本的に解決するものではない。
- [スタート]メニューの[ファイル名を指定して実行]に以下のコマンドを入力し、[OK]ボタンをクリックする。
- ダイアログ・ボックスに、「zipfldr.dll の DllUnregisterServer は成功しました。」というメッセージが表示されるので、[OK]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じる。
- システムを再起動する。
これにより圧縮フォルダの機能が利用できなくなる(サードパーティ製の圧縮・解凍ツールには影響しない)。この機能を回復するには、「regsvr32 zipfldr.dll」を実行する。
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予想適用時間
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修正プログラム名 |
50台 |
100台 |
250台 |
500台 |
WindowsXP-KB873376-x86-jpn.exe
(Windows XP) |
19分 |
27分 |
53分 |
1時間37分 |
WindowsServer2003-KB873376-x86-jpn.EXE
(Windows Server 2003) |
19分 |
27分 |
53分 |
1時間37分 |
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
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UpdateEXPERT上の表示
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・Windows XP SP未適用/SP1/SP1a:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB873376-x86-jpn.exe」で登録
・Windows Server 2003:
UpdateEXPERT 5.1:サポート対象外
UpdateEXPERT 6.1:[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB873376-x86-jpn.EXE」で登録
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