詳細:
マイクロソフトは、Windows 98/98SE/Meのサポート期間の一部を延長し、有償サポート契約を結んでいるユーザーに対して、製品サポートや既存の修正プログラムの提供、リクエスト・ベースによるセキュリティ修正プログラムの提供を2006年6月30日まで行うことを明らかにしました。これは、一部の有償サポート契約ユーザーが、いまなおWindows
2000/XPへの移行を終えておらず、古いWindows 98/98SEを使用していることに対応したものと思われます。ただしこの方針変更について、マイクロソフトは「Windows
XP等の製品に適用されている『マイクロソフトサポート ライフサイクルポリシー(2002年10月発表)』の考え方を(従来のOSに)反映させるものであり、世界中においてお客様のご要望に応えていくマイクロソフトの企業姿勢に基づく決定です」としています。
・Windowsデスクトップ製品のライフサイクル:
http://www.microsoft.com/japan/windows/lifecycle.asp
有償サポート契約ユーザーは、窓口にリクエストすることで、新しいセキュリティ修正プログラムの提供を受けることも可能です。ただし、「ユーザーの環境において、修正プログラムの提供が必須と判断された場合にセキュリティ修正プログラムを提供します」としていることから、必ずしもすべての修正プログラムが提供されるわけではないようです。セキュリティ・リスクを低減するには、なるべく早期にWindows
XPなどへの移行が必要であることは変わりありません。
一方、有償サポート契約を結んでいないユーザーは、Windows 98/98SE/Meのメインストリーム・フェーズが終了したため、新規の修正プログラムの提供は期待できなくなりました。「TechNetサポート情報:MS03-030(DirectX
の未チェックのバッファにより、コンピュータが侵害される)」や「TechNetサポート情報:MS03-048(Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新)」など、メインストリーム・フェーズ終了後であるにもかかわらず、Windows
98/98SEに対応した修正プログラムの提供も行われていますが、こうしたサポートが継続される保証はありません。対象外となったWindows 98/98SE/Meについては、現状ですでに見つかっている脆弱性、これから将来発見される脆弱性に対する修正プログラムが新たに提供される可能性は低いものと思われます。早急にWindows
XPへ移行することをお勧めします。
OS名 |
メインストリーム・フェーズ終了日 |
延長フェーズ終了日 |
サポート終了日 |
Windows 98/98SE |
2002年6月30日 |
2006年6月30日 |
2007年6月30日 |
Windows Me |
2003年12月31日 |
2006年6月30日 |
2007年6月30日 |
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Windows 2000 |
2005年3月31日 |
2007年3月31日 |
2008年3月31日 |
Windows XP Professional |
2006年12月31日 |
2008年12月31日 |
2009年12月31日 |
Windows XP Home Edition |
2006年12月31日 |
2006年12月31日 |
2007年12月31日 |
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