詳細:
■Outlook Express 6 SP2の不具合
Windows XP SP2のOutlook Expressでは、セキュリティを向上させるためデフォルトで、HTML形式のメールに含まれる画像やコンテンツのうち、インターネットからのダウンロードが必要なものは赤いXのアイコンで表示し、自動でダウンロードしない設定となっている。メッセージを表示させた後、赤いXのアイコンをクリックすることで、画像やコンテンツのダウンロードが行われ、表示される。これにより、不正なデータを含むように細工された画像でウイルスに感染することや、迷惑メールのメッセージ内に埋め込まれたWebビーコン(メッセージの表示またはプレビューにより、Webビーコンのリンク先のWebサーバへのアクセスが行われるため、メール・アドレスが存在することが判別できる)などを予防できる。
ただし、外部コンテンツが含まれるメッセージに対して返信または転送を行うと、自動的にダウンロードが行われ、メッセージに挿入されてしまう。同様に印刷した場合でも、外部コンテンツがダウンロードされる。外部コンテンツが含まれるメッセージに対して返信または転送を行う際は注意が必要だ。
なおOutlook Express 6 SP2において、画像および外部コンテンツを自動的にダウンロードするように設定するには、[ツール]−[オプション]メニュー−[セキュリティ]タブの[HTML
電子メールにある画像および外部コンテンツをブロックする]のチェックを外せばよい。
■DEPの不具合
マイクロソフトは、DEPが有効なコンピュータとSigma DesignsのHollywood Plus(DVDデコーダ・カード)の組み合わせにおいて、コンピュータが再起動を繰り返す不具合があることを明らかにした。Hollywood
PlusによってインストールされるMpegport.sysが、DEPによって不正なプログラムとして検知されてしまうため、再起動が行われる。現在のところ、DEPが有効となるコンピュータは、AMD
Athlon 64/Opteron搭載PCに限られ、特定のデバイスとの組み合わせによって発生する不具合であるため、この不具合の影響はそれほどないものと思われる。なおHollywood
Plusは、日本国内ではバーテックスリンクによって販売されている。
この不具合を解消する修正プログラムは、マイクロソフトまたはSigma Designsのどちらからも提供されていない。そのため、この不具合を解消するにはHollywood
Plusに添付されていたソフトウェアをアンインストールするか、DEPを無効化するしかない。古いデバイス・ドライバの中には、DEPが不正なプログラムとして検知してしまうものもあるようだ。ほかのデバイスとの組み合わせにおいても、同様の不具合が発生する可能性もあるので、AMD
Athlon 64/Opteron搭載PCでDEPを有効にしている場合は注意が必要だ。
|