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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:
2005/10/14日版
 
【登録日】2005/10/14
【更新日】2005/10/14
詳細
HFR BBS会議室
 
深刻度
  1(緊急)
2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
早期適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS05-046(日本)
MS05-046(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
なし
脆弱性識別番号
MS05-046/899589
NetWare用クライアント・サービスの未チェック・バッファの脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(NetWare 用クライアント サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される)

緊急対応度:適用作業の早期開始

危険性 脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用

 NetWare用クライアント・サービス(CSNW)に未チェック・バッファの脆弱性が存在し、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。細工されたネットワーク・メッセージを受信すると、この脆弱性が悪用され、最悪の場合、コンピュータの制御が完全に奪われてしまう。

 ただし脆弱性の影響を受けるのは、CSNWが有効になっている場合に限られる(デフィルトでは無効になっている)。NetWareによるファイル/プリンタ共有を行っている場合には、CSNWが有効になっている可能性が高い。

 マイクロソフトによれば、MS05-046の脆弱性は非公開で報告されたとしており、実証コードや攻撃例は確認されていないという。ただし、修正プログラムが公開されたことから、詳細な報告書や実証コードが公開される可能性もある。最近では実証コードが公開されると、数日内に悪用される傾向にあるので警戒が必要だ。攻撃が開始される前に修正プログラムを適用した方がよい。

 

概要

 CSNWは、NetWareのファイルや印刷、ディレクトリ・サービスを利用できるようにするサービスである。マイクロソフトとNovellの両社からCSNWが提供されているが、脆弱性が存在するのは、マイクロソフト製のもののみである。

 MS05-046の脆弱性は、CSNWが有効になっていることが攻撃を受ける条件であるため、NetWareが広く普及しなかった日本では影響を受けるユーザーは限定的であると思われる。しかしインターネットからのリモートによる攻撃を受ける可能性があり、ウイルスやワームなどに悪用されることが懸念される脆弱性だけに、CSNWを有効にしている環境では最大限の注意が必要だ。

 

対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4
Windows XP Windows XP SP1/SP1a/SP2
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP未適用/SP1
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows XP Professional SP1
Windows XP Professional SP1a
Windows XP Professional SP2
Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用
Windows Server 2003, Standard Edition SP1
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1

■CSNWを有効にしなくても修正プログラムを適用した方がよい
 CSNWは、Windows 2000/XP/Server 2003のいずれにおいても標準では有効になっていない。そのため、CSNWを手動で有効にしない限り、MS05-046の脆弱性の影響は受けない。しかし脆弱性の原因となっているファイル「nwwks.dll」は、OSにデフォルトでインストールされているため、何らかの理由によって有効化された際に脆弱性の影響を受けないように予防策として、修正プログラムを適用しておいた方がよい。

 実際、Microsoft UpdateはCSNWを無効にしたコンピュータであっても、MS05-046の修正プログラムを適用するように表示する(2005年10月14日時点)。

■CSNWがインストールされているかどうか確認する方法
 CSNWが不要なら削除したほうがよいことは言うまでもない。CSNWがインストールされているかどうかを確認するには、Windowsのネットワーク・アダプタのプロパティを開き、[全般]タブでリストアップされているクライアント/サービス/プロトコルの一覧を調べる。ここで「NetWare 用クライアント サービス」あるいは「NetWare 用ゲートウェイ (とクライアント) サービス」という項目が表示されていれば、CSNWがインストール済みである。

■Windows XP SP2とWindows Server 2003 SP1では[プログラムの追加と削除]で表示形式が日付順になる修正ツールが実行される
 Windows XP SP2とWindows Server 2003 SP1では、update.exe 6.1を使用してビルドされた修正プログラムが、コントロール・パネルの[プログラムの追加と削除]で日付順に並ばないという不具合がある。これは、 update.exe 6.1を使用してビルドされたパッケージのレジストリ・キーに、「Installed On」属性がないことに起因する。

 MS05-049の修正プログラムは、Windows XP SP2またはWindows Server 2003 SP1で実行されると、この不具合を解消する「arpidfix.exe」を実行し、[プログラムの追加と削除]の表示項目表示が日付順に並ぶように「Installed On」属性を付加する。arpidfix.exeは、修正プログラムの実行時のみ使用される。

・サポート技術情報 904630(Arpidfix.exe ツールについて):
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;904630

■MBSA 2.0の結果
 修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能だ。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新」の「結果の詳細情報」に、「Windows {2000/XP/Server 2003} 用セキュリティ更新プログラム (KB899589)」が表示される。参考までにMBSA 1.21では「Windowsのセキュリティの更新」に「Netware 用クライアント サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される (899589)」が表示される。

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows 2000 SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB899589)
Windows XP SP1/SP1a/SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB899589)
Windows Server 2003 SP未適用/SP1 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB899589)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルが修正プログラムによって更新される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB899589-x86-JPN.EXE 2005/08/22 1.0.0.0
509,944
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\system32\
nwwks.dll 2005/08/22 5.0.2195.7065
61,200
Client Service for Netware
 
Windows XP SP1/SP1a/SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB899589-x86-JPN.exe 2005/08/18 1.0.0.0
540,912
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(sp1qfe)
%SystemRoot%\system32\
nwwks.dll 2005/08/12 5.1.2600.1727
57,856
Client Service for Netware
展開フォルダ
(sp2gdr/sp2qfe)
%SystemRoot%\system32\
nwwks.dll 2005/08/12 5.1.2600.2736
65,024
Client Service for Netware
 
Windows Server 2003 SP未適用/SP1:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB899589-x86-JPN.exe 2005/08/25 1.0.0.0
538,352
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(rtmgdr/rtmqfe)
%SystemRoot%\system32\
nwwks.dll 2005/08/12 5.2.3790.386
56,832
Client Service for Netware
展開フォルダ
(sp1gdr/sp1qfe)
%SystemRoot%\system32\
nwwks.dll 2005/08/12 5.2.3790.2506
60,928
Client Service for Netware
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB899589\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows XP SP1/SP1a/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB899589\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows Server 2003 SP未適用/SP1:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP2\KB899589\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 

予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB899589-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsXP-KB899589-x86-JPN.exe
(Windows XP SP1/SP1a/SP2)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsServer2003-KB899589-x86-JPN.exe
(Windows Sever 2003 SP未適用/SP1)
18分 27分 52分 1時間34分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 

UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB899589-x86-JPN.EXE」で登録

・Windows XP SP1/SP1a/SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB899589-x86-JPN.exe」で登録

・Windows Server 2003 SP未適用/SP1:
UpdateEXPERT 5.1:サポート対象外
UpdateEXPERT 6.1:[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB899589-x86-JPN.exe」で登録

 

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