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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:
2006
/09/14版
 
【登録日】2006/09/13
【更新日】2006/09/14
HFR BBS会議室
 
深刻度
  1(緊急)
  2(重要)
3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
早期適用
再起動の必要性
不要(必要な場合あり)
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS06-053(日本)
MS06-053(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
脆弱性識別番号
MS06-053/920685
インデックス・サービスのパラメータ検証の脆弱性により、クロスサイト・スクリプティングが実行される危険性
(インデックス サービスの脆弱性により、クロスサイト スクリプティングが行われる)


対応の緊急性:早期適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 権限の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
     
 
 
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 Windows OSの標準サービスであるインデックス・サービスがクエリのパラメータを検証する方法に脆弱性が存在し、クロスサイト・スクリプティング(→ キーワード)が実行される危険性がある。細工されたWebページを開くと、悪意のあるスクリプトが実行されてしまう。その結果、攻撃者によってクライアント側のスクリプトが実行され、情報が漏えいしたり、ユーザーが可能な操作をスクリプトから実行されたりする可能性がある。

 マイクロソフトによれば、MS06-053の脆弱性は非公開で報告されたとしており、攻撃例は確認されていないという。

キーワード
クロスサイト・スクリプティング (cross-site scripting)
 本来は実行が許可されるべきでない外部Webサイトなどのスクリプト・プログラムが実行されてしまう脆弱性、またはそうした脆弱性を悪用した攻撃。

・セキュリティ用語 クロスサイト・スクリプティング(cross-site scripting):
http://www.hotfix.jp/archives/word/2003/word03-04.html

 
脆弱性の内容

 脆弱性は、インデックス・サービスが正しくパラメータを検証しないことに起因する。その結果、細工されたWebページによって、検証エラーが発生し、攻撃者のスクリプトが実行されてしまう。通常、攻撃はInternet Explorerを介して実行されることになる。

 インデックス・サービスは、ファイル・システムやWebサーバ情報に関するインデックスを作成し、管理や検索を容易にするものである。インデックス・サービスは、デフォルトでWindows Server 2003では有効になっていない。またWindows Server 2003でインデックス・サービスを有効化した場合でも、デフォルトではIISからアクセスされないようになっている。ただしWindows OSを用いてIISでWebサイトを構築している場合、検索サービス用としてインデックス・サービスを有効にしていると、脆弱性の影響を受けるので注意が必要だ。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4
Windows XP Windows XP SP1/SP1a/SP2
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows XP Professional SP1
Windows XP Professional SP1a
Windows XP Professional SP2
Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用
Windows Server 2003, Standard Edition SP1
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1
Windows Server 2003 R2, Standard Edition
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり

■MBSA 2.0の結果
 MS06-053の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB920685)
  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB920685)
  • Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB920685)
 
適用時の注意点

■インデックス・サービスを再インストールしたら、ファイルバージョンも再確認
 MS06-053の修正プログラムは、%SystemRoot%\system32にあるciodm.dllおよびquery.dllというインデックス・サービス関連の.DLLファイルを更新する(Windows 2000ではquery.dllのみ)。これらのファイルは、インデックス・サービスをアンインストールしてもシステムに残る。このことから、インデックス・サービスやIISの有無に関係なく、MS06-053の修正プログラムは適用しておいた方が安全だ。

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows 2000 SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB920685)
Windows XP SP1/SP1a/SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB920685)
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB920685)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB920685-x86-JPN.EXE 2006/06/27 1.0.0.0
1,050,088
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\system32\
query.dll 2006/06/27 5.0.2195.7100
1,427,728
Content Index Utility DLL
 
Windows XP SP1/SP1a/SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB920685-x86-JPN.exe 2006/06/22 1.0.0.0
1,305,912
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
ciodm.dll 2006/06/22 5.1.2600.1860
64,512
Indexing Service Admin Automation Objects
query.dll 2006/06/22 5.1.2600.1860
1,341,440
Content Index Utility DLL
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE )
%SystemRoot%\system32\
ciodm.dll 2006/06/22 5.1.2600.2935
69,120
Indexing Service Admin Automation Objects
query.dll 2006/06/22 5.1.2600.2935
1,426,944
Content Index Utility DLL
 
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB920685-x86-JPN.exe 2006/06/28 1.0.0.0
1,277,752
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(RTMGDR)
%SystemRoot%\system32\
ciodm.dll 2006/06/28 5.2.3790.552
66,048
Indexing Service Admin Automation Objects
query.dll 2006/06/28 5.2.3790.552
1,351,168
Content Index Utility DLL
展開フォルダ
(RTMQFE)
%SystemRoot%\system32\
ciodm.dll 2006/06/28 5.2.3790.552
66,048
Indexing Service Admin Automation Objects
query.dll 2006/06/28 5.2.3790.552
1,351,680
Content Index Utility DLL
展開フォルダ
(SP1GDR/
SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
ciodm.dll 2006/06/28 5.2.3790.2734
70,144
Indexing Service Admin Automation Objects
query.dll 2006/06/28 5.2.3790.2734
1,423,872
Content Index Utility DLL
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB920685\Filelist以下のファイル一覧を確認する

Windows XP SP1/SP1a/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB920685\Filelist以下のファイル一覧を確認する

Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP2\KB920685\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB920685-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4)
12分 21分 46分 1時間29分
WindowsXP-KB920685-x86-JPN.exe
(Windows XP SP1/SP1a/SP2)
13分 21分 47分 1時間29分
WindowsServer2003-KB920685-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2)
13分 21分 47分 1時間29分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB920685-x86-JPN.EXE」で登録

Windows XP SP1/SP1a/SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB920685-x86-JPN.exe」で登録

Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB920685-x86-JPN.exe」で登録

 

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