HTMLヘルプのActiveXコントロールに脆弱性が存在し、細工されたWebページを表示すると、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。細工されたWebページをInternet Explorer（IE）で開くなどすると、攻撃が実行されてしまう。攻撃は、細工したWebページやHTML形式の電子メールを表示するように誘導することで実行される。アドウェアやスパイウェアのインストールなどへの悪用が懸念される脆弱性である。

　マイクロソフトによれば、MS07-008の脆弱性は非公開で報告されたとしており、攻撃例は確認されていないという。しかしMS07-008の脆弱性が悪用された場合、Webページを表示するだけで攻撃が実行されてしまうため、危険性が高い。至急、修正プログラムを適用した方がよい。

　HTMLヘルプのActiveXコントロール・メソッドに、パラメータの検証が不十分なことに起因するバッファ・オーバーフローの脆弱性が存在する。細工されたWebページなどを表示すると、任意のコードが実行される。

■適用テストの結果
　DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

■MBSA 2.0の結果
　MS07-008の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

• Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB928843)
• Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB928843)
• Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB928843)

　修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 SP4：
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB928843\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows XP SP2：
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB928843\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows Server 2003 SP未適用／SP1／R2：
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP2\KB928843\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows 2000 SP4：
［展開ビュー］−［OS］タブに「名前：Windows2000-KB928843-x86-JPN.EXE」で登録

・Windows XP SP2：
［展開ビュー］−［OS］タブに「名前：WindowsXP-KB928843-x86-JPN.exe」で登録

・Windows Server 2003 SP未適用／SP1／R2：
［展開ビュー］−［OS］タブに「名前：WindowsServer2003-KB928843-x86-JPN.exe」で登録