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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:2007/04/11
 
【登録日】2007/04/11
【更新日】2007/04/11
HFR BBS会議室
 
深刻度
1(緊急)
  2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
至急適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
可能
対象環境
  サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS07-019(日本)
MS07-019(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
なし
脆弱性識別番号
MS07-019/931261
UPnPのメモリ破損の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(ユニバーサル プラグ アンド プレイの脆弱性により、リモートでコードが実行される)


対応の緊急性:至急適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 特権の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
   
       
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 Windows XP SP2のUniversal Plug and Play(UPnP)サービスに存在するメモリ破損の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。UPnPサービスが細工されたHTTPリクエストを受け取ると、メモリ破損が起こり、任意のコードが実行されてしまう。ウイルスが感染を広げるために、この脆弱性が悪用されることが懸念される。

 マイクロソフトによれば、MS07-019の脆弱性は非公開で報告されたとしており、現時点で実証コードや攻撃例は確認されていないという。ただし脆弱性が公開されたことから、悪用の危険性増大が予想される。悪用された場合、インターネット経由による攻撃が直接実行される危険性もあるので、至急、修正プログラムを適用した方がよい。

 
脆弱性の内容

 UPnPはネットワーク・プロトコルのセットで、UPnPに対応したデバイスがネットワークに接続された場合に自動的に接続する機能をサポートする。ただしWindows XP SP2では、UPnPサービスはデフォルトで「手動」に設定されており、自動では開始されない。

 UPnPサービスが、HTTPリクエストを処理する過程にスタック・オーバーフローの脆弱性が存在する。HTTPヘッダを細工したリクエストを受信すると、スタック・オーバーフローが起こり、任意のコードが実行されてしまう。

 攻撃は、同じサブネット上の攻撃者(ウイルスなど)から標的となるコンピュータに対して、細工されたHTTPリクエストを直接送信することで実行される可能性が高い。ただしファイアウォールでUPnPが利用するUDPポート1900番とTCPポート2869番の受信をブロックしていない場合、インターネット経由による攻撃を受ける可能性もあるので注意が必要だ。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows XP Windows XP SP2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows XP Professional SP2
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり

■MBSA 2.0.1の結果
 MS07-019の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB931261)
 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows XP SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB931261)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows XP SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB931261-x86-JPN.exe 2007/02/06 1.0.0.0
564,616
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\
upnphost.dll 2007/02/06 5.1.2600.3077
183,296
UPnP Device Host
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows XP SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB931261\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
‥‥‥ 参考情報 ‥‥‥

 何らかの理由で直ちに修正プログラムを適用できない場合には、以下に示す方法で回避が可能だ。ただしこの回避策は、脆弱性を根本的に解決するものではない。

■UPnPサービスを無効にする
 脆弱性があるUPnPサービスを無効することで攻撃を回避できる。以下の操作でサービスを無効にできる。

  1. [スタート]−[ファイル名を指定して実行]メニューを選択する。
  2. [ファイル名を指定して実行]ダイアログの「名前」に以下のコマンドを入力して[OK]ボタンをクリックする。

    sc stop UPnPHost &sc config UPnPHost start= disabled
    「start=」と「disabled」の間に半角スペースを挿入する必要がある。

 これでUPnPサービスは無効化されて、利用できなくなる。UPnPサービスを無効にすると、当然ながらUPnPサービスに依存しているコンポーネントは正しく動作しなくなるので注意が必要だ。なおUPnPサービスを再開するには、[サービス]の[Universal Plug and Play Device Host]にて「スタートアップの種類」を手動にしてから、このサービスを開始させる必要がある。

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
WindowsXP-KB931261-x86-JPN.exe
(Windows XP SP2)
18分 27分 52分 1時間34分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows XP SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB931261-x86-JPN.exe」で登録

 

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