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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:2007/04/12版
 
【登録日】2007/04/11
【更新日】2007/04/12
HFR BBS会議室
 
深刻度
1(緊急)
  2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
至急適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS07-020(日本)
MS07-020(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
なし
脆弱性識別番号
MS07-020/932168
MicrosoftエージェントにおけるURL解析のメモリ破損の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(Microsoft エージェントの脆弱性により、リモートでコードが実行される)


対応の緊急性:至急適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 特権の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
     
       
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 Microsoftエージェント・コントロールがURLを処理する過程に脆弱性が存在する。細工されたURLがMicrosoftエージェント・コントロールに渡されると、任意のコードが実行される危険性がある。

 攻撃は、細工したWebページをInternet Explorer(IE)で開くように誘導することで実行される。Webページを開くと、MicrosoftエージェントのActiveXコントロールが呼び出され、ユーザーの操作なしに攻撃が実行されてしまう可能性がある(インターネット・ゾーンのセキュリティ・レベルが[中]以下の場合)。スパイウェアやトロイの木馬のインストールなどに悪用される懸念がある。

 なおこの脆弱性は、Windows Vistaには影響しない。またIE 7を利用している場合、ActiveXのオプトイン機能により、ユーザーにActiveXコントロールのアクセス許可を求めるため、Webページを開いただけでは攻撃は実行されない(ユーザーが間違ってアクセスを許可すると攻撃は実行されてしまう)。

 マイクロソフトによれば、MS07-020の脆弱性は非公開で報告されたとしており、攻撃例は確認されていないという。ただし脆弱性の内容が公開されたことから、実証コードが開発され、攻撃に悪用されることが懸念される。至急、修正プログラムを適用した方がよい。

 
脆弱性の内容

 Microsoftエージェントとは、アニメーションによるキャラクターを用いて、ユーザーとのインタラクティブなユーザー・インターフェイスを提供するソフトウェア技術であり、Windows OSに標準で組み込まれている。WindowsやOfficeでは、このMicrosoftエージェントを利用し、犬やイルカなどのキャラクターを利用したユーザー・サポート機能を提供している。

 Microsoftエージェント・コントロールがURLを処理する過程にメモリ破損の脆弱性が存在する。細工されたURLをMicrosoftエージェント・コントロールに渡すようにしたWebページをIEで開くと、任意のコードが実行されてしまう。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4
Windows XP Windows XP SP2
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows XP Professional SP2
Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用
Windows Server 2003, Standard Edition SP1
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1
Windows Server 2003 R2, Standard Edition
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition
Windows Server 2003 R2, Standard Edition SP2
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP2
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり

■MBSA 2.0.1の結果
 MS07-020の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
  • Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
 
適用時の注意点

■MS07-020の修正プログラムにはMS06-068が含まれない
 Microsoftエージェントの脆弱性は、MS06-068でも解消しているが、MS07-020はそれとは異なる原因によるものだ。MS07-020の修正プログラムは、MS06-068で置き換えるファイルの一部しか含んでおらず、MS06-068を置き換えるものとなっていない。MS06-068の修正プログラムが未適用ならば、MS07-020と併せて適用した方がよい。

・HotFix Alert MS06-068(Microsoftエージェントのメモリ破損の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性):
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2006/ms06-068.html

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/SUS/WSUSの表示
Windows 2000 SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
Windows XP SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB932168-x86-JPN.EXE 2007/03/09 1.0.0.0
590,192
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\msagent\
agentdpv.dll 2007/03/09 2.0.0.3425
53,008
Microsoft Agent Data Provider
  %SystemRoot%\system32\
sp3res.dll 2007/03/09 5.0.2195.7087
502,272
Service Pack 3 Messages
 
Windows XP SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB932168-x86-JPN.exe 2007/03/09 1.0.0.0
597,384
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP2GDR)
%SystemRoot%\msagent\
agentdpv.dll 2007/03/09 2.0.0.3425
57,344
Microsoft Agent Data Provider
  %SystemRoot%\system32\
spru0411.dll 2007/03/09 5.1.2600.3100
216,064
Service Pack 3 Messages
展開フォルダ
(SP2QFE)
%SystemRoot%\msagent\
agentdpv.dll 2007/03/09 2.0.0.3425
57,344
Microsoft Agent Data Provider
  %SystemRoot%\system32\
spru0411.dll 2007/03/09 5.1.2600.3100
451,584
Service Pack 3 Messages
spru0411.dllは、xpsp3res.dllにファイル名が変更されてコピーされる。
 
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB932168-x86-JPN.exe 2007/03/22 1.0.0.0
642,440
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(RTMGDR)
%SystemRoot%\msagent\
agentdpv.dll 2007/03/13 2.0.0.3425
54,272
Microsoft Agent Data Provider
  %SystemRoot%\system32\
sprs0411.dll 2007/03/21 5.2.3790.658
2,560
Service Pack Messages
展開フォルダ
(RTMQFE)
%SystemRoot%\msagent\
agentdpv.dll 2007/03/13 2.0.0.3425
54,272
Microsoft Agent Data Provider
  %SystemRoot%\system32\
sprs0411.dll 2007/03/21 5.2.3790.658
54,272
Service Pack Messages
展開フォルダ
(SP1GDR)
%SystemRoot%\msagent\
agentdpv.dll 2007/03/13 5.2.3790.1243
58,880
Microsoft Agent Data Provider
  %SystemRoot%\system32\
w03s2411.dll** 2007/03/21 5.2.3790.2902
6,144
Service Pack Messages
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\msagent\
agentdpv.dll 2007/03/13 5.2.3790.1243
58,880
Microsoft Agent Data Provider
  %SystemRoot%\system32\
w03s2411.dll** 2007/03/21 5.2.3790.2902
47,616
Service Pack Messages
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE)
%SystemRoot%\msagent\
agentdpv.dll 2007/03/13 5.2.3790.1243
58,880
Microsoft Agent Data Provider
  %SystemRoot%\system32\
w03s2411.dll** 2007/03/21 5.2.3790.4043
775,680
Service Pack Messages
sprs0411.dllは、ws03res.dllにファイル名が変更されてコピーされる。
**w03s2411.dllは、w03a2409.dllにファイル名が変更されてコピーされる。
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB932168\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows XP SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB932168\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP3\KB932168\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB932168-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsXP-KB932168-x86-JPN.exe
(Windows XP SP2)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsServer2003-KB932168-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2)
18分 27分 52分 1時間34分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB932168-x86-JPN.EXE」で登録

・Windows XP SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB932168-x86-JPN.exe」で登録

・Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB932168-x86-JPN.exe」で登録

 

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