MS07-020/932168 |
MicrosoftエージェントにおけるURL解析のメモリ破損の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性 |
(Microsoft エージェントの脆弱性により、リモートでコードが実行される) |
対応の緊急性:至急適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]
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危険性 |
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脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。 |
可能性のある攻撃
攻撃手法
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脆弱性の影響
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リモート攻撃 |
ウイルス/ワーム |
電子メール添付 |
Webサイトへの誘導 |
コードの実行 |
特権の昇格 |
情報の漏えい |
サービス拒否 |
なりすまし |
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○
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○
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Microsoftエージェント・コントロールがURLを処理する過程に脆弱性が存在する。細工されたURLがMicrosoftエージェント・コントロールに渡されると、任意のコードが実行される危険性がある。
攻撃は、細工したWebページをInternet Explorer(IE)で開くように誘導することで実行される。Webページを開くと、MicrosoftエージェントのActiveXコントロールが呼び出され、ユーザーの操作なしに攻撃が実行されてしまう可能性がある(インターネット・ゾーンのセキュリティ・レベルが[中]以下の場合)。スパイウェアやトロイの木馬のインストールなどに悪用される懸念がある。
なおこの脆弱性は、Windows Vistaには影響しない。またIE 7を利用している場合、ActiveXのオプトイン機能により、ユーザーにActiveXコントロールのアクセス許可を求めるため、Webページを開いただけでは攻撃は実行されない(ユーザーが間違ってアクセスを許可すると攻撃は実行されてしまう)。
マイクロソフトによれば、MS07-020の脆弱性は非公開で報告されたとしており、攻撃例は確認されていないという。ただし脆弱性の内容が公開されたことから、実証コードが開発され、攻撃に悪用されることが懸念される。至急、修正プログラムを適用した方がよい。
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脆弱性の内容
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Microsoftエージェントとは、アニメーションによるキャラクターを用いて、ユーザーとのインタラクティブなユーザー・インターフェイスを提供するソフトウェア技術であり、Windows
OSに標準で組み込まれている。WindowsやOfficeでは、このMicrosoftエージェントを利用し、犬やイルカなどのキャラクターを利用したユーザー・サポート機能を提供している。
Microsoftエージェント・コントロールがURLを処理する過程にメモリ破損の脆弱性が存在する。細工されたURLをMicrosoftエージェント・コントロールに渡すようにしたWebページをIEで開くと、任意のコードが実行されてしまう。
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対象プラットフォーム
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影響を受けるソフトウェア |
対象プラットフォーム |
Windows 2000 |
Windows 2000 SP4 |
Windows XP |
Windows XP SP2 |
Windows Server 2003 |
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2 |
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‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント
‥‥‥
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■適用テストの結果
DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。
プラットフォーム
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適用テスト結果
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Windows 2000 Professional SP4 |
○
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Windows 2000 Server SP4 |
○
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Windows 2000 Advanced Server SP4 |
○
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Windows XP Professional SP2 |
○
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Windows Server 2003, Standard Edition SP未適用 |
○
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Windows Server 2003, Enterprise Edition SP未適用 |
○
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Windows Server 2003, Standard Edition SP1 |
○
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Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1 |
○
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Windows Server 2003 R2, Standard Edition |
○
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Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition |
○
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Windows Server 2003 R2, Standard Edition SP2 |
○
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Windows Server 2003, Enterprise Edition SP2 |
○
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○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり |
■MBSA 2.0.1の結果
MS07-020の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。
- Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
- Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
- Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB932168)
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適用時の注意点
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■MS07-020の修正プログラムにはMS06-068が含まれない
Microsoftエージェントの脆弱性は、MS06-068でも解消しているが、MS07-020はそれとは異なる原因によるものだ。MS07-020の修正プログラムは、MS06-068で置き換えるファイルの一部しか含んでおらず、MS06-068を置き換えるものとなっていない。MS06-068の修正プログラムが未適用ならば、MS07-020と併せて適用した方がよい。
・HotFix Alert MS06-068(Microsoftエージェントのメモリ破損の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性):
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2006/ms06-068.html
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プラットフォーム |
ダウンロード・センター |
WU/MU/SUS/WSUSの表示 |
Windows 2000 SP4 |
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Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB932168) |
Windows XP SP2 |
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Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB932168) |
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2 |
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Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB932168) |
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以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
Windows 2000 SP4:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
Windows2000-KB932168-x86-JPN.EXE |
2007/03/09 |
1.0.0.0 |
590,192
|
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ |
%SystemRoot%\msagent\ |
agentdpv.dll |
2007/03/09 |
2.0.0.3425 |
53,008
|
Microsoft Agent Data Provider |
|
%SystemRoot%\system32\ |
sp3res.dll |
2007/03/09 |
5.0.2195.7087 |
502,272
|
Service Pack 3 Messages |
Windows XP SP2:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsXP-KB932168-x86-JPN.exe |
2007/03/09 |
1.0.0.0 |
597,384
|
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(SP2GDR) |
%SystemRoot%\msagent\ |
agentdpv.dll |
2007/03/09 |
2.0.0.3425 |
57,344
|
Microsoft Agent Data Provider |
|
%SystemRoot%\system32\ |
spru0411.dll* |
2007/03/09 |
5.1.2600.3100 |
216,064
|
Service Pack 3 Messages |
展開フォルダ
(SP2QFE) |
%SystemRoot%\msagent\ |
agentdpv.dll |
2007/03/09 |
2.0.0.3425 |
57,344
|
Microsoft Agent Data Provider |
|
%SystemRoot%\system32\ |
spru0411.dll* |
2007/03/09 |
5.1.2600.3100 |
451,584
|
Service Pack 3 Messages |
*spru0411.dllは、xpsp3res.dllにファイル名が変更されてコピーされる。
Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsServer2003-KB932168-x86-JPN.exe |
2007/03/22 |
1.0.0.0 |
642,440
|
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(RTMGDR) |
%SystemRoot%\msagent\ |
agentdpv.dll |
2007/03/13 |
2.0.0.3425 |
54,272
|
Microsoft Agent Data Provider |
|
%SystemRoot%\system32\ |
sprs0411.dll* |
2007/03/21 |
5.2.3790.658 |
2,560
|
Service Pack Messages |
展開フォルダ
(RTMQFE) |
%SystemRoot%\msagent\ |
agentdpv.dll |
2007/03/13 |
2.0.0.3425 |
54,272
|
Microsoft Agent Data Provider |
|
%SystemRoot%\system32\ |
sprs0411.dll* |
2007/03/21 |
5.2.3790.658 |
54,272
|
Service Pack Messages |
展開フォルダ
(SP1GDR) |
%SystemRoot%\msagent\ |
agentdpv.dll |
2007/03/13 |
5.2.3790.1243 |
58,880
|
Microsoft Agent Data Provider |
|
%SystemRoot%\system32\ |
w03s2411.dll** |
2007/03/21 |
5.2.3790.2902 |
6,144
|
Service Pack Messages |
展開フォルダ
(SP1QFE) |
%SystemRoot%\msagent\ |
agentdpv.dll |
2007/03/13 |
5.2.3790.1243 |
58,880
|
Microsoft Agent Data Provider |
|
%SystemRoot%\system32\ |
w03s2411.dll** |
2007/03/21 |
5.2.3790.2902 |
47,616
|
Service Pack Messages |
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE) |
%SystemRoot%\msagent\ |
agentdpv.dll |
2007/03/13 |
5.2.3790.1243 |
58,880
|
Microsoft Agent Data Provider |
|
%SystemRoot%\system32\ |
w03s2411.dll** |
2007/03/21 |
5.2.3790.4043 |
775,680
|
Service Pack Messages |
*sprs0411.dllは、ws03res.dllにファイル名が変更されてコピーされる。
**w03s2411.dllは、w03a2409.dllにファイル名が変更されてコピーされる。 |
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修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。
・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB932168\Filelist以下のファイル一覧を確認する
・Windows XP SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB932168\Filelist以下のファイル一覧を確認する
・Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP3\KB932168\Filelist以下のファイル一覧を確認する
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予想適用時間
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修正プログラム名 |
50台 |
100台 |
250台 |
500台 |
Windows2000-KB932168-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4) |
18分 |
27分 |
52分 |
1時間34分 |
WindowsXP-KB932168-x86-JPN.exe
(Windows XP SP2) |
18分 |
27分 |
52分 |
1時間34分 |
WindowsServer2003-KB932168-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2) |
18分 |
27分 |
52分 |
1時間34分 |
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
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UpdateEXPERT上の表示
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・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB932168-x86-JPN.EXE」で登録
・Windows XP SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB932168-x86-JPN.exe」で登録
・Windows Server 2003 SP未適用/SP1/R2/SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB932168-x86-JPN.exe」で登録
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