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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:2007/06/14版
 
【登録日】2007/06/13
【更新日】2007/06/14
HFR BBS会議室
 
深刻度
1(緊急)
  2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
至急適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS07-035(日本)
MS07-035(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
脆弱性識別番号
MS07-035/935839
Win32 APIのパラメータ検証処理の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(Win32 API の脆弱性により、コードが実行される)


対応の緊急性:至急適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 特権の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
 
 
     
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 Win32 APIがパラメータを検証する方法に脆弱性が存在し、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。この脆弱性は、細工されたWebサイトをユーザーが開くことで悪用される。また細工されたアプリケーションがローカルで実行されると、脆弱性が悪用され、特権の昇格が起きる危険性もある。スパイウェアやアドウェアのインストール、ウイルスやワームなどに悪用される危険性が高い脆弱性である。

 マイクロソフトによれば、MS07-035の脆弱性は非公開で報告されたとしており、攻撃例は確認されていないという。しかし、ひとたびこの脆弱性がウイルスやワームに悪用された場合、短期間で急速に被害が広がる懸念がある。至急、修正プログラムを適用した方がよい。

 
脆弱性の内容

 Win32 APIの関数が呼び出された際のパラメータを検証する過程に脆弱性が存在する。パラメータが細工されたWin32 APIの関数呼び出しが実行されると、予期しないエラーが発生し、その結果任意のコードの実行されてしまう。細工されたWebページを開くだけで、攻撃が実行される脆弱性なので、危険性が高い。

 なお、Windows Vistaはこの脆弱性の影響を受けない。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4
Windows XP Windows XP SP2
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP1/R2/SP2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows XP Professional SP2
Windows Server 2003, Standard Edition SP1
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1
Windows Server 2003 R2, Standard Edition
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition
Windows Server 2003 R2, Standard Edition SP2
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP2
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり

■MBSA 2.0.1の結果
 MS07-035の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能である。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新プログラム」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB935839)
  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB935839)
  • Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB935839)
 
適用時の注意点

■IE+Webサイトの組み合わせ以外で悪用される危険性は?
 マイクロソフトは、MS07-035の脆弱性が悪用される攻撃手法として、細工されたWebサイトをIEで開くことを挙げている。

 しかし脆弱性が存在するのは、Win32 APIという汎用的なインターフェイスである。またマイクロソフトが脆弱性の詳細を明らかにしていないことから、IE+細工したWebサイトという組み合わせと同じくらい手軽な攻撃手段がほかにもある可能性が否定しきれない。その点でもMS07-035の修正プログラムを至急適用し、根本から脆弱性を解消すべきだろう。

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/WSUSの表示
Windows 2000 SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB935839)
Windows XP SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB935839)
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB935839)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB935839-x86-JPN.EXE 2007/04/16 1.0.0.0
776,560
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ %SystemRoot%\system32\
kernel32.dll 2007/04/16 5.0.2195.7135
907,024
Windows NT BASE API Client DLL
mpr.dll 2007/04/16 5.0.2195.7134
54,032
Multiple Provider Router DLL
 
Windows XP SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB935839-x86-JPN.exe 2007/04/17 1.0.0.0
855,944
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP2GDR)
%SystemRoot%\system32\
kernel32.dll 2007/04/17 5.1.2600.3119
1,230,848
Windows NT BASE API Client DLL
展開フォルダ
(SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\
kernel32.dll 2007/04/17 5.1.2600.3119
1,232,384
Windows NT BASE API Client DLL
 
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB935839-x86-JPN.exe 2007/04/19 1.0.0.0
950,664
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP1GDR)
%SystemRoot%\system32\
kernel32.dll 2007/04/19 5.2.3790.2919
1,295,872
Windows NT BASE API Client DLL
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\
kernel32.dll 2007/04/19 5.2.3790.2919
1,296,384
Windows NT BASE API Client DLL
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\
kernel32.dll 2007/04/19 5.2.3790.4062
1,294,848
Windows NT BASE API Client DLL
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB935839\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows XP SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB935839\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows Server 2003 SP1/R2/SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP3\KB935839\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB935839-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsXP-KB935839-x86-JPN.exe
(Windows XP SP2)
18分 27分 52分 1時間34分
WindowsServer2003-KB935839-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP1/R2/SP2)
18分 27分 52分 1時間35分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB935839-x86-JPN.EXE」で登録

・Windows XP SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB935839-x86-JPN.exe」で登録

・Windows Server 2003 SP1/R2/SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB935839-x86-JPN.exe」で登録

 

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