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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:2007/12/13版
 
【登録日】2007/12/13
【更新日】2007/12/13
HFR BBS会議室
 
深刻度
  1(緊急)
2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
早期適用
再起動の必要性
必要
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS07-065(日本)
MS07-065(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
MS05-017
(Windows 2000のみ)
脆弱性識別番号
MS07-065/937894
MSMQの未チェック・バッファの脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(メッセージ キューの脆弱性により、リモートでコードが実行される)


対応の緊急性:早期適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 特権の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
   
     
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 MSMQ(メッセージ・キュー・サービス)に未チェック・バッファの脆弱性が存在する。細工されたメッセージをMSMQが受信すると、Windows 2000 Serverの場合は、リモートで任意のコードが実行される危険性がある。またWindows 2000 Professional/Windows XPでは特権の昇格が起きるため、ウイルスやトロイの木馬などがこの脆弱性を悪用することが懸念される。

 Windows 2000 Serverの場合、匿名ユーザーがインターネットを介してリモートで攻撃することも可能なので、MSMQがインストールされている場合は非常に危険だ。

 マイクロソフトによれば、MSMQはすべてのWindows OSにおいてデフォルトではインストールされておらず、手動でインストールした場合にのみ、MS07-065の脆弱性の影響を受けるとしている。ただしBizTalk Serverを利用している場合はMSMQもインストールされるため、この脆弱性の影響を必ず受けることになる。一般的なクライアントとしての利用においては、MSMQをインストールすることはないと思われる。またWindows Server 2003には、MS07-065の脆弱性は存在しないとしている。

 マイクロソフトによれば、MS07-065の脆弱性は非公開で報告されたとしており、攻撃例は確認されていないという。ただし脆弱性の内容が公開されたことから、実証コードが開発され、攻撃に悪用されることが懸念される。早急に修正プログラムを適用した方がよい。

 
脆弱性の内容

 MSMQは、さまざまなネットワークを越えて通信したり、オフラインの可能性のあるコンピュータと通信したりすることを可能にする、メッセージの一時的な格納場所を提供し、メッセージが送信先に確実に到着するようにするための技術である。

 MSMQが入力された文字列をバッファに渡す前に、十分にチェックしないことに起因する脆弱性が存在する。その結果、スタック・オーバーフローが起こる。Windows 2000 Serverの実装では、スタック・オーバーフローにより、任意のコードが実行される危険がある。Windows 2000 Professional/Windows XPの実装では、コードの実行はできないものの、特権の昇格が起きる危険性があるということだ。

 BizTalk Serverやサードパーティ製Webアプリケーション・サーバ・ソフトウェアなどがMSMQを利用している。これらを利用しているサーバは特に注意が必要だ。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows 2000 Windows 2000 SP4
Windows XP Windows XP SP2
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows 2000 Professional SP4
Windows 2000 Server SP4
Windows 2000 Advanced Server SP4
Windows XP Professional SP2
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり

■MBSA 2.0.1の結果
 MS07-067の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能だ。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新」の「結果の詳細情報」に以下のいずれかが表示される。

  • Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB937894)
  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB937894)
 
適用時の注意点

■MSMQをインストールしていない場合でも適用を求められる
  MS07-065の脆弱性は、MSMQをインストールしている場合にのみ影響を受ける。しかしWindows Update/Microsoft Update/自動更新において、MSMQのインストールの有無にかかわらず、MS07-065の修正プログラムの適用が求められる。

 これはMSMQのインストールの有無にかかわらず、MSMQを構成するDLLファイルなどがインストールされている場合があるためと推測される(サービスは起動していない)。

 しかしMSMQを明示的にインストールしていない場合、MS07-065の修正プログラムの適用は不要だ。またMS07-065の修正プログラムが適用済みであっても、後からMSMQをインストール(サービスを起動)した場合、改めてMS07-065の修正プログラムを適用しないと、脆弱性が残ったままとなる場合があるので注意が必要だ(脆弱性を解消したファイルに置き換わらない場合がある)。

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/WSUSの表示
Windows 2000 SP4 Windows 2000 用セキュリティ更新プログラム (KB937894)
Windows XP SP2 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB937894)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows 2000 SP4:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
Windows2000-KB937894-x86-JPN.EXE 2007/10/17 1.0.0.0
1,384,304
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
%SystemRoot%\system32\
mq1repl.dll 2007/10/17 5.0.0.805
292,112
Windows NT, MSMQ 2.0 Replication
mq1sync.exe 2007/10/16 5.0.0.805
14,096
Windows NT MQ Replication Service
mqads.dll 2007/10/17 5.0.0.805
218,384
Windows NT MQ Active Directory Service
mqbkup.exe 2007/10/17 5.0.0.805
25,360
Windows NT, MSMQ messages Backup/Restore Utility
mqcertui.dll 2007/10/17 5.0.0.805
29,456
Windows NT Certificate Dialogs
mqclus.dll 2007/10/17 5.0.0.805
50,448
Windows NT MQ Cluster DLL
mqdbodbc.dll 2007/10/17 5.0.0.805
29,968
Windows NT MQ ODBC interface
mqdscli.dll 2007/10/17 5.0.0.805
77,072
Windows NT MQ Client Directory Service
mqdssrv.dll 2007/10/17 5.0.0.805
42,256
Windows NT MQ Server Directory Service
mqlogmgr.dll 2007/10/17 2000.2.3516.0
96,016
MS DTC log manager DLL
mqmig.exe 2007/10/16 5.0.0.805
98,064
Windows NT, MSMQ 2.0 Migration
mqmigrat.dll 2007/10/17 5.0.0.805
267,536
Windows NT, MSMQ 2.0 Migration
mqoa.dll 2007/10/17 5.0.0.805
222,480
Windows NT MQ ActiveX Components
mqperf.dll 2007/10/17 5.0.0.805
10,000
Windows NT MQ Performance Coutners
mqqm.dll 2007/10/17 5.0.0.805
440,592
Windows NT MQ Queue Manager
mqrperf.dll 2007/10/17 5.0.0.805
8,464
Windows 2000 - MSMQ Replication performance counters
mqrt.dll 2007/10/17 5.0.0.805
102,672
Windows NT MQ Run time DLL
mqsec.dll 2007/10/17 5.0.0.805
70,928
Windows NT, MSMQ 2.0 Security
mqsnap.dll 2007/10/17 5.0.0.805
400,656
Windows NT MSMQ Admin
mqsvc.exe 2007/10/16 5.0.0.805
14,096
Windows NT MQ Service
mqupgrd.dll 2007/10/17 5.0.0.805
23,824
MSMQ Upgrade
mqutil.dll 2007/10/17 5.0.0.805
147,728
Windows NT MQ Utility DLL
msmq.cpl 2007/10/17 5.0.0.801
64,784
Windows NT MSMQ Control Panel

%SystemRoot%\system32\drivers\
mqac.sys 2007/10/16 5.0.0.805
77,712
Windows NT MQ Access Control Device Driver

%SystemRoot%\system32\Setup\
msmqocm.dll 2007/10/17 5.0.0.805
159,504
Message Queue Setup

Windows XP SP2:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB937894-x86-JPN.exe 2007/07/06 1.0.0.0
1,018,760
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\
mqad.dll 2007/07/06 5.1.0.1109
138,240
Windows NT MQ Client AD Access
mqdscli.dll 2007/07/06 5.1.0.1109
47,104
Windows NT MQ Client Directory Service
mqise.dll 2007/07/06 5.1.0.1109
16,896
MSMQ ISAPI EXTENSION
mqqm.dll 2007/07/06 5.1.0.1109
660,992
Windows NT MQ Queue Manager
mqrt.dll 2007/07/06 5.1.0.1109
177,152
Windows NT MQ Run time DLL
mqsec.dll 2007/07/06 5.1.0.1109
95,744
Windows NT, MSMQ 2.0 Security
mqupgrd.dll 2007/07/06 5.1.0.1109
48,640
MSMQ Upgrade
mqutil.dll 2007/07/06 5.1.0.1109
353,792
Windows NT MQ Utility DLL
%SystemRoot%\system32\drivers\
mqac.sys 2007/07/06 5.1.0.1109
72,960
Windows NT MQ Access Control Device Driver
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows 2000 SP4:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows 2000\SP5\KB937894\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows XP SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB937894\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
Windows2000-KB937894-x86-JPN.EXE
(Windows 2000 SP4)
19分 27分 53分 1時間35分
WindowsXP-KB937894-x86-JPN.exe
(Windows XP SP2)
18分 27分 52分 1時間35分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows 2000 SP4:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:Windows2000-KB937894-x86-JPN.EXE」で登録予定

・Windows XP SP2:
[展開ビュー]−[OS]タブに「名前:WindowsXP-KB937894-x86-JPN.exe」で登録予定

 

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