MS08-006/942830 |
IISのASP Webページへの入力処理方法の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性 |
(インターネット インフォメーション サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される) |
対応の緊急性:早期適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]
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危険性 |
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脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。 |
可能性のある攻撃
攻撃手法 |
脆弱性の影響 |
リモート攻撃 |
ウイルス/ワーム |
電子メール添付 |
Webサイトへの誘導 |
コードの実行 |
特権の昇格 |
情報の漏えい |
サービス拒否 |
なりすまし |
○ |
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○ |
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Internet Information Services(IIS)がASP Webページへの入力を処理する方法に脆弱性が存在する。細工された入力がASP
Webページに行われると、任意のコードが実行される危険性がある。攻撃は、既存のASP Webページに細工された入力を行うか、ASP Webページをアップロードすることで実行される。ASP
Webページのアップロードには、一般的にサーバの有効なログオン権限が必要になる(アップロードに認証が必要)が、匿名によるWebコンテンツのアップロードを許可している場合は危険性が高い。
マイクロソフトによれば、MS08-006の脆弱性は非公開で報告されたとしており、実証コードや攻撃例は確認されていないという。しかし脆弱性が明らかになったことから、実証コードが公開される可能性が高くなっている。特にインターネットに公開しているWebサーバの場合は、攻撃を受けるとコンピュータの制御が奪われてしまうなど、甚大な被害が生じる危険性がある。なるべく早く修正プログラムを適用した方がよい。またクライアントPCであっても、開発やテストを目的としてIISのWWWサービスを有効にしている場合は、脆弱性の影響を受けるので修正プログラムの適用が必要になる。 |
脆弱性の内容
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ASPは、サーバ・サイドのスクリプト技術で、対話的なWebアプリケーションが動的に作成できる。ASPには、サーバ側で処理されるスクリプトが含まれており、ユーザーのブラウザへHTMLが送信される前に、IISによって処理が行われる。この過程に予期しないエラーを引き起こす脆弱性が存在する。ASP
Webページに細工された入力が行われると、脆弱性が悪用され、任意のコードが実行されてしまう。
なおWindows 2000 SP4、Windows Vistaは、この脆弱性の影響を受けない。 |
対象プラットフォーム
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影響を受けるソフトウェア |
対象プラットフォーム |
Windows XP Professional |
Windows XP Professional SP2+IIS 5.1 |
Windows Server 2003 |
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0 |
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‥‥‥
DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥ |
■適用テストの結果
DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。
プラットフォーム |
適用テスト結果 |
Windows XP Professional SP2+IIS 5.1 |
○ |
Windows Server 2003, Standard Edition SP1+IIS 6.0 |
○ |
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1+IIS 6.0 |
○ |
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition+IIS 6.0 |
○ |
Windows Server 2003 R2, Standard Edition SP2+IIS 6.0 |
○ |
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP2+IIS 6.0 |
○ |
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり |
■MBSA 2.0.1の結果
MS08-006の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能だ。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新」の「結果の詳細情報」に、Windows
OSによって以下のいずれかが表示される。
- Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB942830)
- Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB942830)
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適用時の注意点
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■IISのWWWサービスがインストールされている場合のみ修正プログラムの適用が可能
MS08-006の脆弱性は、IISのWWWサービスがインストールされている場合のみ影響を受ける。そのため、MS08-006の修正プログラムはWWWサービスがインストールされている場合のみ適用可能となっている。
例えばIISでFTPサーバのみをインストールしてある場合、MS08-006の修正プログラムは適用できないので注意が必要だ。 |
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プラットフォーム |
ダウンロード・センター |
WU/MU/WSUSの表示 |
Windows XP Professional SP2+IIS 5.1 |
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Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB942830) |
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0 |
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Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB942830) |
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以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
Windows XP Professional SP2+IIS 5.1:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsXP-KB942830-x86-JPN.exe |
2008/01/11 |
1.0.0.0 |
634,920 |
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE) |
%SystemRoot%\system32\inetsrv\ |
asp51.dll* |
2008/01/11 |
5.1.2600.3291 |
356,864 |
Active Server Pages |
*asp51.dllは、asp.dllにファイル名が変更されてコピーされる。
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsServer2003-KB942830-x86-JPN.exe |
2007/11/27 |
1.0.0.0 |
676,400 |
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(SP1GDR) |
%SystemRoot%\system32\inetsrv\ |
asp.dll |
2007/11/27 |
6.0.3790.3050 |
378,368 |
Active Server Pages |
展開フォルダ
(SP1QFE) |
%SystemRoot%\system32\inetsrv\ |
asp.dll |
2007/11/27 |
6.0.3790.3050 |
379,904 |
Active Server Pages |
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE) |
%SystemRoot%\system32\inetsrv\ |
asp.dll |
2007/11/27 |
6.0.3790.4195 |
388,608 |
Active Server Pages |
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修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。
・Windows XP Professional SP2+IIS 5.1:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB942830\Filelist以下のファイル一覧を確認する
・Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP3\KB942830\Filelist以下のファイル一覧を確認する |
予想適用時間
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修正プログラム名 |
50台 |
100台 |
250台 |
500台 |
WindowsXP-KB942830-x86-JPN.exe
(Windows XP Professional SP2+IIS 5.1) |
12分 |
21分 |
46分 |
1時間28分 |
WindowsServer2003-KB942830-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0) |
12分 |
21分 |
46分 |
1時間28分 |
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。 |
UpdateEXPERT上の表示
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・Windows XP Professional SP2+IIS 5.1:
[展開ビュー]−[IIS]タブに「名前:WindowsXP-KB942830-x86-JPN.exe」で登録
・Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0:
[展開ビュー]−[IIS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB942830-x86-JPN.exe」で登録 |
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