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Windowsプラットフォーム向けHotFix情報サービス
HotFix Alert:2008/02/15版
 
【登録日】2008/02/14
【更新日】2008/02/15
HFR BBS会議室
 
深刻度
  1(緊急)
2(重要)
  3(警告)
  4(注意)
攻撃コードの有無
なし
対策
早期適用
再起動の必要性
不要(必要な場合あり)
アンインストール
可能
対象環境
サーバ
クライアント
セキュリティ情報
MS08-006(日本)
MS08-006(US)
サポート技術情報
含まれる過去の修正
脆弱性識別番号
MS08-006/942830
IISのASP Webページへの入力処理方法の脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性
(インターネット インフォメーション サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される)


対応の緊急性:早期適用 [攻撃コード未公開][攻撃事例なし]

危険性
                 
SP待ち
 
早期適用
 
緊急適用
脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。

可能性のある攻撃
攻撃手法
脆弱性の影響
リモート攻撃 ウイルス/ワーム 電子メール添付 Webサイトへの誘導 コードの実行 特権の昇格 情報の漏えい サービス拒否 なりすまし
     
       
 
‥‥‥ 概要 ‥‥‥

 Internet Information Services(IIS)がASP Webページへの入力を処理する方法に脆弱性が存在する。細工された入力がASP Webページに行われると、任意のコードが実行される危険性がある。攻撃は、既存のASP Webページに細工された入力を行うか、ASP Webページをアップロードすることで実行される。ASP Webページのアップロードには、一般的にサーバの有効なログオン権限が必要になる(アップロードに認証が必要)が、匿名によるWebコンテンツのアップロードを許可している場合は危険性が高い。

 マイクロソフトによれば、MS08-006の脆弱性は非公開で報告されたとしており、実証コードや攻撃例は確認されていないという。しかし脆弱性が明らかになったことから、実証コードが公開される可能性が高くなっている。特にインターネットに公開しているWebサーバの場合は、攻撃を受けるとコンピュータの制御が奪われてしまうなど、甚大な被害が生じる危険性がある。なるべく早く修正プログラムを適用した方がよい。またクライアントPCであっても、開発やテストを目的としてIISのWWWサービスを有効にしている場合は、脆弱性の影響を受けるので修正プログラムの適用が必要になる。

 
脆弱性の内容

 ASPは、サーバ・サイドのスクリプト技術で、対話的なWebアプリケーションが動的に作成できる。ASPには、サーバ側で処理されるスクリプトが含まれており、ユーザーのブラウザへHTMLが送信される前に、IISによって処理が行われる。この過程に予期しないエラーを引き起こす脆弱性が存在する。ASP Webページに細工された入力が行われると、脆弱性が悪用され、任意のコードが実行されてしまう。

 なおWindows 2000 SP4、Windows Vistaは、この脆弱性の影響を受けない。

 
対象プラットフォーム

影響を受けるソフトウェア 対象プラットフォーム
Windows XP Professional Windows XP Professional SP2+IIS 5.1
Windows Server 2003 Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0
 
‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント ‥‥‥

■適用テストの結果
 DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。

プラットフォーム
適用テスト結果
Windows XP Professional SP2+IIS 5.1
Windows Server 2003, Standard Edition SP1+IIS 6.0
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP1+IIS 6.0
Windows Server 2003 R2, Enterprise Edition+IIS 6.0
Windows Server 2003 R2, Standard Edition SP2+IIS 6.0
Windows Server 2003, Enterprise Edition SP2+IIS 6.0
○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり

■MBSA 2.0.1の結果
 MS08-006の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能だ。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新」の「結果の詳細情報」に、Windows OSによって以下のいずれかが表示される。

  • Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB942830)
  • Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB942830)
 
適用時の注意点

■IISのWWWサービスがインストールされている場合のみ修正プログラムの適用が可能
 MS08-006の脆弱性は、IISのWWWサービスがインストールされている場合のみ影響を受ける。そのため、MS08-006の修正プログラムはWWWサービスがインストールされている場合のみ適用可能となっている。

 例えばIISでFTPサーバのみをインストールしてある場合、MS08-006の修正プログラムは適用できないので注意が必要だ。

 
‥‥‥ 修正プログラムのダウンロード先 ‥‥‥
プラットフォーム ダウンロード・センター WU/MU/WSUSの表示
Windows XP Professional SP2+IIS 5.1 Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB942830)
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0 Windows Server 2003 用セキュリティ更新プログラム (KB942830)
 
‥‥‥ 適用されるファイル情報 ‥‥‥
 以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
 
Windows XP Professional SP2+IIS 5.1:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsXP-KB942830-x86-JPN.exe 2008/01/11 1.0.0.0
634,920
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\inetsrv\
asp51.dll 2008/01/11 5.1.2600.3291
356,864
Active Server Pages
asp51.dllは、asp.dllにファイル名が変更されてコピーされる。
 
Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0:
ファイル名 日付 バージョン サイズ
WindowsServer2003-KB942830-x86-JPN.exe 2007/11/27 1.0.0.0
676,400
 
ファイル名 日付 バージョン サイズ 機能
展開フォルダ
(SP1GDR)
%SystemRoot%\system32\inetsrv\
asp.dll 2007/11/27 6.0.3790.3050
378,368
Active Server Pages
展開フォルダ
(SP1QFE)
%SystemRoot%\system32\inetsrv\
asp.dll 2007/11/27 6.0.3790.3050
379,904
Active Server Pages
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE)
%SystemRoot%\system32\inetsrv\
asp.dll 2007/11/27 6.0.3790.4195
388,608
Active Server Pages
 
 
‥‥‥ 確認方法 ‥‥‥

 修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。

・Windows XP Professional SP2+IIS 5.1:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB942830\Filelist以下のファイル一覧を確認する

・Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows Server 2003\SP3\KB942830\Filelist以下のファイル一覧を確認する

 
予想適用時間

修正プログラム名 50台 100台 250台 500台
WindowsXP-KB942830-x86-JPN.exe
(Windows XP Professional SP2+IIS 5.1)
12分 21分 46分 1時間28分
WindowsServer2003-KB942830-x86-JPN.exe
(Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0)
12分 21分 46分 1時間28分
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
 
UpdateEXPERT上の表示

・Windows XP Professional SP2+IIS 5.1:
[展開ビュー]−[IIS]タブに「名前:WindowsXP-KB942830-x86-JPN.exe」で登録

・Windows Server 2003 SP1/R2/SP2+IIS 6.0:
[展開ビュー]−[IIS]タブに「名前:WindowsServer2003-KB942830-x86-JPN.exe」で登録

 

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