■Windows XP SP2のインストール時にWindowsファイアウォールを無効にする方法
Windows XP SP2は、標準でWindowsファイアウォール機能が有効な状態でインストールされるため、企業のネットワークでは資産管理ソフトウェアが利用できなくなるなどの不具合が生じることがある。WindowsファイアウォールによってクライアントPCの安全性は高められるものの、ほかのソフトウェアとの互換性問題や管理の都合などから、Windowsファイアウォールを無効にしておきたいというケースもあるだろう。
ただ、インストール後に1台1台、設定を変更するのは面倒だ。またAutomatic Updateの自動インストールによって、管理者の知らない間にWindows
XP SP2がインストールされ、リモートからの管理ができなくなる可能性もある。このような障害発生を防ぐため、以下のレジストリ値を設定し、Windowsファイアウォールを無効にした状態でWindows
XP SP2がインストールされるようにしておこう。Windows XP SP2をインストールする前のWindows XP SP未適用/SP1/SP1aのレジストリに設定しておくことで、Windows
XP SP2をインストール後に設定が有効となる(Windows XP SP2のインストールでレジストリが上書きされることはない)。
・ドメイン接続中のコンピュータ:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\DomainProfile\EnableFirewall=0(DWORD値)
・スタンドアロンまたはワークグループのコンピュータ
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\EnableFirewall=0(DWORD値)
念のため、両方のレジストリ値を設定しておくとよい。Windows XP SP2をインストール後に起動する「セキュリティ センター」の「ファイアウォール」では「有効」と表示されるが、しばらくすると「無効」に変わるはずだ。ドメイン(Active
Directory)環境では、グループ・ポリシーを利用することで、Windowsファイアウォールの有効/無効、開くポート番号なども設定できる。
Windows XP Professional SP2のインストールには、Celeron-2.0GHzのノートPC(ウイルス対策ソフトウェアあり)で50分ほど、Athlon
64-3000+のデスクトップPC(ウイルス対策ソフトウェアなし)で15分ほどかかった。ウイルス対策ソフトウェアをオフにすることで、インストール時間を短縮できるが、それでも15分はかかるので注意したい。
企業内のクライアントPCに対して、リモートでWindows XP SP2をインストールする場合は、以下のコマンドライン・スイッチを利用すれば、ユーザー・インターフェイスを表示させずにインストールできる(/Forcerestartで強制再起動も行われる)。
xpsp2.exe /Quiet /Forcerestart /O |
なおxpsp2.exeのコマンドライン・スイッチは以下のとおりである。
スイッチ |
説明 |
/Uninstall |
サービスパックをアンインストールする |
/Help |
ヘルプを表示する |
/D:<フォルダ名> |
インストールの際にファイルを指定フォルダにバックアップする |
/ER |
拡張リターン・コードを有効にする |
/F |
インストール後にコンピュータを再起動する際、強制的にほかのアプリケーションを終了させる |
/Forcerestart |
インストールの完了後、強制的に再起動する |
/N |
サービスパックをアンインストールするためのファイルをバックアップしない |
/O |
確認メッセージを表示せずに、OEMファイル(ドライバなど)を上書きする |
/Quiet |
quietモードを使用する。このモードは、ユーザー インターフェイスが非表示であることを除き、無人モードと同じ。インストール中に確認メッセージは表示されない |
/integrate:<フォルダ名> |
統合インストールのために、OSイメージと Windows XP SP2を共有配布フォルダにまとめる。このスイッチを使用する際は、コロンの後に共有配布フォルダの名前を入力する |
/Passive |
無人セットアップ・モードを使用する。セットアップ中は、重大なエラーとプログレス・バーのみが表示される |
/x:<フォルダ名> |
指定フォルダにファイルを展開する |
/Norestart |
インストールの完了後、コンピュータを再起動しない |
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