■修正プログラムのインストール・オプションの利用方法
マイクロソフトから提供される修正プログラムには、インストーラによって大きく以下のような種類がある。
- Windows NT以外のOS向け修正プログラム(Update.exe)
- Internet Explorer(IE)向け修正プログラム(ieupdate.exe)
- Outlook Express(OE)向け修正プログラム(oeupdate.exe)
- Office製品向け修正プログラム(ohotfix.exe)
- Windows NT向け修正プログラム(hotfix.exe)
IE向けとOE向けは、インストーラの名前は異なるものの、ほぼ同じ仕組みである。またこのほかにも、Exchange 5.5向けの修正プログラムのように、修正プログラム自体がインストーラの役目を持つ実行ファイルになっているものもある。
MS04-038の修正プログラムでは、IE向けもUpdate.exeに変更になり、徐々にインストーラがUpdate.exeに統一され始めている。そこでここでは、Update.exeのインストール・オプションを紹介する。インストール・オプションを利用することで、インストール・ウィザードを表示しないで適用が行えたり、インストールせずにファイルを展開したり、アンインストールが行えたりする。
バージョン5.3.24.3以降 |
バージョン5.3.24.3より前 |
説明 |
/passive |
-u |
無人セットアップ・モード |
/forcerestart |
-f |
シャットダウン時にほかのアプリケーションを強制終了 |
/n |
-n |
アンインストール用にファイルをバックアップしない |
/o |
-o |
OEMファイルを上書きするときに確認メッセージを表示しない |
/norestart |
-z |
インストールの完了後にコンピュータを再起動しない |
/quiet |
-q |
無人モードと同様だが、ユーザー・インターフェイスを表示しない |
/l |
-l |
インストールされている修正プログラムの一覧を表示 |
/extract |
-x |
インストールせずにファイルを展開 |
/uninstall |
なし |
修正プログラムをアンインストール |
新しいUpdate.exe(バージョン5.3.24.3以降)は、2003年9月17日以降に提供された修正プログラムで採用されている。古いインストール・オプションもサポートしているので、バージョン5.3.24.3以降ならばどちらのオプションも利用可能だ。
例えば、タスク・スケジューラなどを利用して夜間に修正プログラムを自動適用するような場合は、以下のようなインストール・オプションとすればよい。
<修正プログラム・パッケージ名> /quiet /o /forcerestart |
/quietもしくは/passiveのオプションをつけないと、インストール・ウィザードが起動し、ユーザーの操作待ちの状態で停止してしまうので注意が必要だ。
・サポート技術情報 262841(Windows 修正プログラム パッケージのコマンド ライン スイッチ):
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;262841
・TechNet(Windows と Windows コンポーネント用パッケージ インストーラ Update.exe の内部メカニズム):
http://www.microsoft.com/japan/technet/prodtechnol/windowsserver2003/
deployment/winupdte.mspx
|