■[UE 6.1]Internet Explorer 7の自動更新ブロック・スクリプトをカスタム・インストールで適用する方法
マイクロソフトは、2006年第4四半期にWindows XP SP2とWindows Server 2003 SP1に対して、Internet Explorer(IE)
7の自動更新による提供を開始する予定だ。企業などでは、自動的にIEがバージョンアップされてしまうと、業務アプリケーションの互換性に問題が生じる場合がある。そのため、IE
7のインストールを当面保留しておきたいというニーズもあるだろう。
そのような要望に応えて、マイクロソフトではIE 7の自動更新をブロックするための「ブロッカー・スクリプト」を提供している。このスクリプトは、リモート・コンピュータに対しても実行できるものの、1台ずつコンピュータ名を指定して実行しなければならない。また正しく適用できたかどうかの確認は、各コンピュータのレジストリを確認するしかない。そこで、このスクリプトをUpdateEXPERTのカスタム・インストール機能を利用して実行し、確認する方法を紹介する。
まず、マイクロソフトのダウンロード・センターからBlocker Toolkitをダウンロードし、適当なフォルダ上に展開する。
・ダウンロード・センター(自動配布の無効化ツールキット (Blocker Toolkit)):
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?
FamilyID=4c12d92f-808d-4c21-96ca-dc191a0a8e41&DisplayLang=ja
次にUpdateEXPERTのコンソールの[表示]−[カスタム インストールのみ表示]メニューを選択し、[修正プログラム]ペインを[カスタム インストール]ペインに変更する。このペイン上で右クリックを行い、メニューから[カスタム
インストールの作成]を選択する。
[カスタム インストールの作成]ダイアログの各項目に以下の内容を入力する。
入力フィールド |
記述内容 |
[説明]タブ−説明 |
IE7Block |
[説明]タブ−ファイル |
IE70Blocker.cmd |
[インストール]タブ−コマンド |
プログラムの実行 |
[インストール]タブ−インストール コマンド−ユーザー アカウント |
ローカル システム |
[インストール]タブ−インストール コマンド−処理 |
IE70Blocker.cmd |
[インストール]タブ−インストール コマンド−処理 |
/B |
[検出]タブ−種類 |
レジストリ |
[検出]タブ−検出コマンド−レジストリ ハイブ |
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\Setup\7.0 |
[検出]タブ−検出コマンド−値の名前 |
DoNotAllowIE70 |
[検出]タブ−検出コマンド−演算子 |
= |
[検出]タブ−検出コマンド−値 |
1 |
以上を入力して[OK]ボタンをクリックすると、[カスタム インストール]ペインに「IE7Block」が作成されているはずだ。
適用するには、[ネットワーク]ペインでIE 7の自動更新をブロックしたいWindows XP SP2/Windows Server 2003 SP1のコンピュータを選択した上で、「IE7Block」を右クリックし、[インストール]を選択する。「IE70Blocker.cmd」のダウンロードに失敗した旨のエラー・ダイアログが表示されるので、ここで事前に展開しておいた「IE70Blocker.cmd」の保存場所を指定する。これで、ブロッカー・スクリプトが選択したコンピュータに適用される。再びクエリを実行すると、適用に成功していれば「IE7Block」の前にある○が緑色に点灯しているはずだ。失敗している場合は○がグレーのままなので、上述のカスタム・インストールの記述に間違いがないか確認しよう。
なおブロックを解除したい場合は、以下のようなカスタム・インストールを作成すればよい。
入力フィールド |
記述内容 |
[説明]タブ−説明 |
IE7Open |
[説明]タブ−ファイル |
IE70Blocker.cmd |
[インストール]タブ−コマンド |
プログラムの実行 |
[インストール]タブ−インストール コマンド−ユーザー アカウント |
ローカル システム |
[インストール]タブ−インストール コマンド−処理 |
IE70Blocker.cmd |
[インストール]タブ−インストール コマンド−処理 |
/U |
[検出]タブ−種類 |
レジストリ |
[検出]タブ−検出コマンド−レジストリ ハイブ |
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\Setup\7.0 |
[検出]タブ−検出コマンド−値の名前 |
DoNotAllowIE70 |
[検出]タブ−検出コマンド−演算子 |
= |
[検出]タブ−検出コマンド−値 |
0 |
「IE7Open」という名前のカスタム・インストールが作成されるので、これを適用すれば、「IE7Block」の○がグレーに変わり、「IE7Open」の○が緑色になるはずだ。これでIE
7の自動更新が実行されるようになる。
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