■[UE 6.1][場所の指定]コマンドによる失敗を軽減する方法
UpdateEXPERTでは、手動でダウンロード済みの修正プログラムを[場所の指定]コマンドによって読み込むことができる。しかし、ファイル名やファイル・サイズのチェックなどが行われないため、指定したものとは異なる修正プログラムを読み込むというミスを起こしやすい。なるべく[場所の指定]コマンドは利用しない方が安全だが、インターネットの回線が細いといった場合には、便利な機能である。
そこでミスを軽減する方法を解説しよう。大事なのは、事前にダウンロードする修正プログラムの管理をしっかりすることだ。例えば、フォルダ名に「MS07-029」といったTechNetセキュリティ情報の番号を付け、そのフォルダの下にOSやIEなどのバージョンごとにフォルダ名を付けて保存しておく。このとき、サポート技術情報番号を用いると、同じような6ケタの番号が並ぶことになるため、ミスを起こしやすい。ダウンロード済みの修正プログラムを分かりやすい状態で管理しておけば、[場所の指定]コマンドで読み込む際のミスは大幅に軽減できる。
次に、一度の複数の修正プログラムを読み込まず、1件ずつ処理することだ。続けて複数の修正プログラムを読み込むと、どこかで読み込むファイルがずれてしまうと、どこまで正しい修正プログラムが読み込めているのか判断ができなくなるためだ。そして、テスト環境に対して適用を実行し、必ず正しい修正プログラムが読み込まれているかどうかも確認することも重要だ。この際、自動実行モードのチェックをオフにしてスケジュールし、適用中に管理対象コンピュータの画面に表示されるダイアログで修正プログラムのサポート技術情報番号(KB番号)を確認するとよい。
このような手順を踏めば、誤って読み込んだ修正プログラムを、大量の管理対象コンピュータに適用し、トラブルが起きるといったミスを防ぐことができる。
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