■スパム・メール（SPAM mail）
　広告などの目的で、見ず知らずの不特定多数のユーザーに対して電子メールを送られる電子メールのこと。SPAMという名称は、もともとはHormel Foods社が製造している「SPAM（Spiced Hamの略）」というランチョン・ミート（肉の缶詰加工品）に由来しているといわれている。

　スパム・メールは、簡単に言えば伝統的な郵便を使ったダイレクト・メールの電子版と考えてよい。インターネット・ユーザーに対して何らかの商品を売り込みたいと考える企業や個人は、その商品の広告文面を作り、それを不特定多数のユーザーやニュース・グループに送りつける。「伝統的な郵便」を使ったダイレクト・メールでは、郵送費がかかるために、際限なく送りつけることは難しいが、インターネット・メールの送信コストはほとんど無料に近いので、大量にばらまかれやすいという性質がある。最近では、大量のスパム・メールによってメール・サーバの処理が遅延し、本来送るべき電子メールの送受信が大幅に遅れてしまうといった被害も発生している。

　スパム・メールを根本的に避ける方法はないが、自分のメール・アドレスを信頼できる相手以外に明かさないようにすることが大事である。Webサイトの中には、ユーザー登録と称してメール・アドレスの入力を求めるところがあるが、信頼できないサイトでは自分のアドレスは教えないほうがよい。またWebサイトや掲示板などに記載されたメール・アドレスを収集して、スパム・メール業者に販売している業者もいるので、掲示板などでのメール・アドレスの公開は控えた方がいいだろう。もしメール・アドレスを書くのであれば、いつでもメール・アドレスを変更できるように無料メール・サービスなどを使うことをお勧めする。

　スパム・メールが届くようになってしまったら、特定の発信元からのメッセージを受信すると同時に削除したり、別のフォルダに保存したりというスパム対策機能が組み込まれたメール・ソフトウェアを利用するとよい。