MS07-041/939373 |
IIS 5.1(Windows XP Professional SP2)のURLパーサーにおける未チェック・バッファの脆弱性により、リモートで任意のコードが実行される危険性 |
(Microsoft インターネット インフォメーション サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される) |
対応の緊急性:早期適用 [攻撃コード公開済み][攻撃事例なし]
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危険性 |
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脆弱性による危険性を示す。「緊急適用」の場合、すでに攻撃コードが公開されているなど、脆弱性を悪用した攻撃が開始される可能性がある。「SP待ち」の場合、現時点では危険性がそれほど高くないため、サービスパックに反映されるまで待つことが可能であることを示す。 |
可能性のある攻撃
攻撃手法
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脆弱性の影響
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リモート攻撃 |
ウイルス/ワーム |
電子メール添付 |
Webサイトへの誘導 |
コードの実行 |
特権の昇格 |
情報の漏えい |
サービス拒否 |
なりすまし |
○
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○
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Windows XP Professional SP2上のIIS(Internet Information Services) 5.1に未チェック・バッファの脆弱性が存在する。細工されたURLのリクエストをIIS
5.1でホストされたWebサイトが受信すると、任意のコードが実行される危険性がある。
MS07-041の脆弱性は、すでに一般に公開されており、サービス拒否を起こす実証コードが公開されている。マイクロソフトによれば、現時点で攻撃に悪用された事例は報告されていないということだ。
Windows XP Professional SP2のIIS 5.1でWebサイトをホストしている例は少ないと思われるが、実験などでもインターネットに公開している場合は注意が必要だ。悪用されるとインターネット経由による攻撃が直接実行される危険性があるので、至急、修正プログラムを適用した方がよい。
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脆弱性の内容
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この脆弱性は、2005/12/21日付けHotFix Weeklyで報告した「IIS 5.1にサービス拒否を起こす修正プログラム未提供の脆弱性」である。当初は、サービス拒否の脆弱性として一般に公開されていたが、その後、コード実行が可能な脆弱性であることが判明したということだ。
・HotFix Weekly 2005/12/21日付け(IIS 5.1にサービス拒否を起こす修正プログラム未提供の脆弱性):
http://www.hotfix.jp/archives/alert/2005/news05-1221.html#02
脆弱性は、IIS 5.1のURLパーサーに未チェック・バッファが存在することに起因する。特定のフォルダ名を含む細工されたHTTPリクエストをIIS
5.1が受信すると、バッファ・オーバーフローにより、任意のコードが実行されてしまう。
Windows XP Professional SP2+IIS 5.1によるWebサイトの公開は、規定外の利用法であるため、最大深刻度は「2(重要)」となっているが、そのような利用法をしている場合の危険性は非常に高い。
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対象プラットフォーム
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影響を受けるソフトウェア |
対象プラットフォーム |
Windows XP Professional |
Windows XP Professional SP2 |
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‥‥‥ DA Lab:HotFixテスティング・チームからのコメント
‥‥‥
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■適用テストの結果
DA Labでは、以下のプラットフォームで修正プログラムの適用テストを行った。
プラットフォーム
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適用テスト結果
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Windows XP Professional SP2 |
○
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○は問題なし、△は一部に問題あり、×は適用による障害あり |
■MBSA 2.0.1の結果
MS07-041の修正プログラムが正しく適用されているかどうかは、MBSA 2.0.1で確認可能だ。未適用の場合は、「Windowsのセキュリティの更新」の「結果の詳細情報」に以下が表示される。
- Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB939373)
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適用時の注意点
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■IIS 5.1のWWWサービスがインストールされている場合にのみ適用可能
MS07-041の修正プログラムは、IIS 5.1のWWWサービスがインストールされている場合にのみ適用可能である。Windows Update/Microsoft
Update/自動更新においても、WWWサービスの有無を検知し、WWWサービスがインストール済みの場合にのみ適用可能となる。ダウンロード・センターから修正プログラムを入手し、手動でインストールする場合、WWWサービスがインストールされていないとエラーが表示されるので注意が必要だ。
後からWWWサービスをインストールした場合は、必ずMS07-041の修正プログラムを適用すること。
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プラットフォーム |
ダウンロード・センター |
WU/MU/SUS/WSUSの表示 |
Windows XP Professional SP2 |
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Windows XP 用セキュリティ更新プログラム (KB939373) |
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以下のファイルにパッチが適用される。障害の発生が懸念される場合は、これらのファイルのバックアップを取っておくとよい。
Windows XP Professional SP2:
ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
WindowsXP-KB939373-x86-JPN.exe |
2007/06/26 |
1.0.0.0 |
638,856
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ファイル名 |
日付 |
バージョン |
サイズ |
機能 |
展開フォルダ
(SP2GDR/
SP2QFE) |
%SystemRoot%\system32\inetsrv\ |
w3svc.dll |
2007/06/26 |
5.1.2600.3163 |
351,232
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WWW Service |
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修正プログラムが正しく適用できたかどうかは、以下のレジストリ・キーにある値を調べることで確認できる。
・Windows XP Professional SP2:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Updates\Windows XP\SP3\KB939373\Filelist以下のファイル一覧を確認する
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予想適用時間
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修正プログラム名 |
50台 |
100台 |
250台 |
500台 |
WindowsXP-KB939373-x86-JPN.exe
(Windows XP Professional SP2) |
18分 |
27分 |
52分 |
1時間34分 |
1コンソールのUpdateEXPERT 6.1で、今回の修正プログラムを適用するのにかかる時間を概算したもの。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なる。あくまでも目安として利用してほしい。
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UpdateEXPERT上の表示
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・Windows XP Professional SP2:
[展開ビュー]−[IIS]タブに「名前:WindowsXP-KB939373-x86-JPN.exe」で登録
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